矯正治療を検討していますが、治療期間はどのくらいなのですか? blog

2018.08.09

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「矯正の治療期間」です。
矯正治療において誰もが気になるのが治療期間です。

特に大人の場合はスケジュール次第で通院が困難な場合もあるため、矯正治療を検討する際には何より治療期間が気になると思います。そこで、ここでは矯正の治療期間について説明していきます。

矯正の治療期間の目安

最初に言っておくと、矯正の明確な治療期間は断言できません。
と言うのも、歯並びの状態、矯正方法などによって治療期間に差が出るからです。
ただし、ある程度の目安をお伝えすることは可能です。

表側矯正

最も一般的な矯正方法である表側矯正の場合、治療期間は2年~3年が目安です。
矯正の方法次第では難しい症例だと対応できないケースがあるものの、
表側矯正は歯を動かす力が強いため、幅広い症例に対応できるのが強みです。

裏側矯正

裏側…つまり舌側に矯正装置を装着することから、舌側矯正とも呼ばれる方法です。
仕様としては矯正装置を表側ではなく裏側に装着するだけですが、
治療期間を比較すると表側矯正に比べて若干長くなり、3年ほどの治療期間が目安になります。

マウスピース矯正

「見えない矯正方法」として人気のマウスピース矯正の治療期間は1年~2年が目安です。
治療期間で比較すると表側矯正や裏側矯正に比べて遥かに短いですが、
マウスピース矯正は対応できる症例が限られており、軽度な症例であるため治療期間もまた短いのです。

部分矯正

歯全体ではなく一部のみ…例えば2本の歯だけを矯正するのが部分矯正です。
歯全体を矯正しないため治療期間も短く、目安としては半年~1年ほどになります。
最も、歯全体を矯正しない点で部分矯正は他の矯正方法とは別物と考えるべきでしょう。

治療期間が短くなる場合

いずれの矯正方法も治療期間はあくまで目安であり、その期間より短くなることもあります。
では、どんな時に矯正の治療期間は短くなるのでしょうか。

ケース1. 元々の歯並び

矯正は歯並びが凸凹しているほど治療期間が長くなります。
これは考えれば当然のことで、歯並びが正常に近いほど改善するのも簡単ですからね。
このため、元の歯並びがそれほど凸凹していなければ治療期間も短くなるのです。

ケース2. 個人差

歯は歯槽骨の吸収や再形成が起こることで移動します。
このため、代謝が良い人ほど歯が動きやすい…つまり治療期間が短くなります。
では代謝が良い人はどんな人か?…それは年齢などもありますが、さらに個人差による部分もあります。

ケース3. 歯科医のレベル

矯正装置は一定おきに交換が必要で、その都度調整も行います。
実はこの調整は非常に細かい微調整が必要であり、歯科医のレベルが大きく関係してきます。
レベルの高い歯科医ほど微調整もうまくでき、短い治療期間で歯並びを改善できるのです。

治療期間が長くなる場合

矯正は治療期間が短くなることもあれば長くなることもあります。
では、どんな時に矯正の治療期間は長くなるのでしょうか。

ケース1. 患者さんが矯正治療に非協力的

マウスピース矯正など、自分で取り外しできる矯正装置を使用した場合に考えられる問題です。
矯正治療に非協力的になって矯正装置を外す時間が増えると、
その分歯が動かないので治療期間が長引きます。特に子供の矯正治療で多く見られる問題です。

ケース2. 矯正治療中に虫歯や歯周病になる

矯正治療中に虫歯や歯周病になってしまうと、そちらの治療を優先しなければなりません。
つまり、矯正治療を一時ストップする形になってしまうのです。
虫歯や歯周病の治療に割いた時間の分、矯正の治療期間が長引いてしまいます。

ケース3. 矯正治療を休止する

矯正治療は一時的に休止することができます。
例えば数ヶ月の出張があり、その期間矯正治療を中断したいという方もいます。
この場合、休止自体はできるものの治療計画が狂って治療期間が長引いてしまいます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、矯正の治療期間についてまとめます。

1. 矯正の治療期間の目安 :表側矯正が2年~3年、裏側矯正が3年、マウスピース矯正が1年~2年
2. 治療期間が短くなる場合 :元々の歯並び、個人差、歯科医のレベル次第で治療期間は短くなる
3. 治療期間が長くなる場合 :矯正治療に非協力的、矯正治療中の虫歯や歯周病などで治療期間は長くなる

これら3つのことから、矯正の治療期間について分かります。
今回の説明もそうですが、このような矯正の治療期間の説明は矯正装置を装着している期間を指しています。
このため、矯正装置を装着していない期間もカウントすると治療期間はもう少し長くなります。

例えば、矯正治療をスタートするまでに行うカウンセリングや検査で1ヶ月ほど掛かりますし、
矯正治療が終わった後の保定期間は最低1年以上になります。
これらを含めると、「説明した治療期間+1年以上」が目安になります。