噛み合わせが悪いかどうかは自分でも見て分かりますか? blog

2018.09.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせのセルフチェック」です。
自分の噛み合わせの状態を知りたい時、最も難しいのはそのチェック方法だと思います。

例えば虫歯や歯周病であれば痛みや歯肉の腫れなどの自覚症状が参考になりますが、
噛み合わせの場合、そもそも正常かそうでないかを見て判断できない方がほとんどではないでしょうか。
そこで、ここでは自分の噛み合わせをチェックできる簡単な方法をお伝えします。

歯と歯の隙間をチェック

歯と歯の間の隙間をチェックしてみましょう。
正常なのは「隙間がない状態」で、歯は隣接する歯と隙間なく接触することで噛む力を支え合っています。
ただしこれは永久歯に言えることで、乳歯の場合は逆に隙間がある方が正常です。

乳歯だと将来永久歯が生えてきますが、乳歯と永久歯の大きさを比較すると大きいのは永久歯です。
このため、乳歯の時点で隙間がないと永久歯が綺麗な歯並びで生えてこなくなるのです。
一方、永久歯はその後生えてくる歯がないため、隙間がなくピッタリ接触しているのが理想というわけです。

前後のバランスをチェック

上の前歯と下の前歯を噛み合わせた状態をチェックしてみましょう。
正常なのは「上の前歯が下の前歯よりも2ミリほど外側に並んでいる状態」で、これは奥歯にも言えます。
この状態になっていない場合、発音や食べ物のすり潰しを正常に行うことができません。

また、奥歯で頬や舌を噛みやすくなってしまうため、その影響で口内炎ができやすくなります。
上の前歯と下の前歯の噛み合わせが合っていない場合、
原因として「上下どちらかの顎の骨が生まれつき小さい、もしくは大きく成長しすぎている」が考えられます。

左右のバランスをチェック

噛み合わせた時の上下の前歯の位置をチェックしてみましょう。
正常なのは「上下の前歯の中心がそれぞれ一致している状態」で、
そうでない場合は上下の顎の骨、もしくは噛み合わせが左右のいずれかにズレています。

また、子供の時…つまり幼少期に上下の顎のズレがないことはそれほど参考にならず、
例え上下の顎のズレがなくても、こうした左右の噛み合わせが悪いと成長過程で上下の顎もズレてきます。
上下の顎がズレると食べ物を噛めなくなるだけでなく、正面から顔を見た時に顎が曲がって見えてしまいます。

横顔からの口元をチェック

鏡で自分の横顔を見て、その時の口元をチェックしてみましょう。
正常なのは「唇に力を入れなくても自然に口が閉じられ、なおかつ鼻呼吸できている状態」で、
口を閉じられなく口呼吸になっている場合、前歯が前に出ている可能性が高いのです。

また、口呼吸だと乾燥した空気を直接口の中に取り込むために虫歯や歯周病になりやすく、
さらには喉から全身の病気のなりやすい原因にもなります。
口呼吸は一見クセによるものに思えますが、口を閉じられないことで口呼吸になってしまうのです。

歯並びをチェック

自分の歯並びをチェックしてみましょう。
正常な歯並びとは「歯が重ならずに綺麗に一列に並んでいる状態」で、
歯並びが悪ければ噛み合わせも悪いことになります。

ちなみに、歯並びが悪いことでの問題は見た目や噛み合わせが悪くなるだけでなく、
歯磨きがしづらいため虫歯や歯周病になるリスクが高まることも挙げられます。
また、歯並びの悪さは歯科治療の精度にも影響し、本来見える箇所が見えなくなるなどの問題があります。

噛み合わせが悪いとどうなるか

噛み合わせが悪いと、次のような問題が起こります。

・肩こりや頭痛が起こる
・顎の輪郭が歪むため、顔全体の輪郭が歪んで見える
・特定の歯に負担が掛かる
・虫歯や歯周病になるリスクが高まる
・顎関節症になるリスクが高まり、なおかつ重症化しやすい

…こうした問題が起こるため、噛み合わせの悪さを放置してはいけません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせのセルフチェックについてまとめます。

1. 歯と歯の隙間をチェック :隙間がない状態が正常だが、乳歯の場合は隙間がある状態が正常
2. 前後のバランスをチェック :上の前歯が下の前歯よりも2ミリほど外側に並んでいる状態が正常
3. 左右のバランスをチェック :上下の前歯の中心がそれぞれ一致している状態が正常
4. 横顔からの口元をチェック :唇に力を入れなくても自然に口が閉じられ、鼻呼吸できている状態が正常
5. 歯並びをチェック :歯が重ならずに綺麗に一列に並んでいる状態が正常
6. 噛み合わせが悪いとどうなるか :肩こりや頭痛が起こる、顔の輪郭が歪んで見えるなど

これら6つのことから、噛み合わせのセルフチェックについて分かります。
「噛み合わせが悪い=歯並びが悪い」のイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。
被せ物の高さが合わないことが原因のケースもありますし、頬杖などの日常の癖が原因のケースもあります。
このため、例え歯並びが良い方でも噛み合わせが悪くなる可能性はあり、
その意味では噛み合わせは誰にでも関係する問題です。