歯周病や虫歯がある人でもホワイトニングできますか? blog

2019.02.07

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「歯周病と虫歯とホワイトニングについて」です。ホワイトニングとは変色した歯を白くするための治療です。

では、歯周病や虫歯がある人でもホワイトニングはできるのでしょうか。ホワイトニングでは歯を削ることも抜くこともしないため、それは一見可能に思うかもしれません。しかし、歯周病や虫歯がある人はこれらの治療を優先しなければなりません。

歯周病や虫歯があるとホワイトニングできない?

歯周病や虫歯がある人でもホワイトニングはできます。しかしまずはこれらの治療が優先となり、治療して安定してからホワイトニングをする流れになります。また、これらの治療とホワイトニングを同時にすすめることもできません。

これは、歯周病や虫歯がある状態でホワイトニングをすると知覚過敏を引き起こす可能性があるからです。また、これらの治療とホワイトニングを同時にすすめた場合、ホワイトニングの薬剤によって詰め物や被せ物の接着が不安定になってしまいます。

接着が不安定だと詰め物や被せ物に隙間が生じ、二次虫歯などのリスクが高まってしまいます。このため歯周病や虫歯がある人はまずこれらの治療を優先する必要がありますし、既に治療中の人においてもまずは治療を完了してからホワイトニングしなければなりません。

歯周病や虫歯があってもホワイトニングできるケースとは?

正確には、歯周病や虫歯がある状態でのホワイトニングの可否は歯科医の判断になります。ですから歯科医によってはホワイトニングできると判断することもあるかもしれません。実際、歯周病や虫歯があってホワイトニングできるとすれば、それは次のケースが該当するでしょう。

・歯周病や虫歯が完全に初期段階である
・ホワイトニングする歯と歯周病や虫歯になっている歯が異なっている
・結婚式を目的としたホワイトニングなど、タイミングが限られている

…このようなケースでは、歯周病や虫歯の歯にカバーをしてホワイトニングするケースもありますが、それができるかできないかはその歯科医の判断になります。ただしホームホワイトニングはカバーできないため、このような方法でホワイトニングすることは不可能です。

ホワイトニングすると詰め物や被せ物はどうなる?

歯周病や虫歯で詰め物や被せ物の処置をして、治療後にホワイトニングしたとします。この時、ホワイトニングによって詰め物や被せ物は白くなるのでしょうか。答えはノーで、詰め物や被せ物などの人工物をホワイトニングすることはできません。

ですから、例えば銀歯にしてからホワイトニングした場合、銀歯が目立ってしまいます。この場合、自然な白さにするには銀歯ではなくセラミックの詰め物や被せ物にすべきでしょう。ただしセラミックは種類によって美しさの度合いが異なるため、予算とあわせて慎重に選びましょう。

・オールセラミック :セラミックの中で最も美しいが費用も高い
・ハイブリッドセラミック :レジンに近いため年数経過による変色が起こるが費用は安い
・メタルボンド :見る角度によっては金属が見えてしまうが耐久性は高い
・ジルコニアセラミック :メタルボンド同様に耐久性が高く、メタルボンドよりも美しいが費用は高い

セラミックもホワイトニングも白さの調節が可能なため、最終的に自然で美しい仕上がりになります。美しさにこだわるならセラミックの種類にもこだわるべきで、見た目の美しさを最優先するならオールセラミックが良いでしょう。

どんな歯でもホワイトニングで白くなる?

ホワイトニングでも白くならないケースがあるため、どんな歯でも白くできるわけではありません。まず上記で説明したとおり、詰め物や被せ物の人工物は白くならないですし、テトラサイクリンによって変色した歯もほとんど白くなりません。

テトラサイクリンとはひと昔前に子供の風邪薬に含まれていた成分で、現在も症状によってはテトラサイクリンが含まれた抗生物質を使用することがあります。テトラサイクリンによって変色した歯を白くするには、ホワイトコートなどの方法がおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病と虫歯とホワイトニングについてまとめます。

1. 歯周病や虫歯があるとホワイトニングできない? :歯周病や虫歯を治療してからホワイトニングする流れ
2. 歯周病や虫歯がってもホワイトニングできるケースとは? :歯周病や虫歯が軽度のケースなど
3. ホワイトニングすると詰め物や被せ物はどうなる? :人工物を白くすることはできない
4. どんな歯でもホワイトニングで白くなる? :テトラサイクリンによって変色した歯はほとんど白くならない

これら4つのことから、歯周病と虫歯とホワイトニングについて分かります。ホワイトニングする上で前提となるのは歯が健康であることです。このため歯周病や虫歯がある人は基本的にホワイトニングできません。もちろんこれらを治療すればホワイトニングできるため、まずは歯周病や虫歯の治療が優先となります。