最初の虫歯と二次虫歯、深刻なのはどちらの虫歯ですか? blog

2019.05.04

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯の深刻さについて」です。
虫歯には、初めての虫歯とケースと再発によるケースがあります。

前者は健康な歯が初めて虫歯になることで、今まで虫歯にならなかった歯が虫歯になるのはショックでしょう。
そして後者は虫歯治療した歯が再度虫歯になることで、治療の繰り返しにウンザリするでしょう。
さて、これらの虫歯はそれぞれ状況が異なりますが、深刻なのはどちらのケースの虫歯なのでしょうか。

問題が多いのは二次虫歯

単純に問題の多さだけを基準にして考えれば、深刻なのは二次虫歯でしょう。
と言うのも、二次虫歯には最初の虫歯にはない次の3つの問題があるからです。

問題1. 虫歯予防ができていない

虫歯になって治療して再び虫歯になる…状況的に考えて虫歯予防が全くできていません。
これだと例え治療してもまた虫歯になりますし、他の歯も健康な状態を維持しにくいと考えられます。

問題2. 発見が難しい

二次虫歯は外見上、詰め物や被せ物で覆われているため、目で見て虫歯を自覚できません。
このため発見が難しく、発見が難しくなることは虫歯が進行しやすいことを意味します。

問題3. 歯が失われていく

虫歯治療で歯を削り、その歯が二次虫歯になれば再び歯を削ります。
治療を繰り返してその都度歯を削れば、それだけで歯はどんどん失われていきます。

虫歯の深刻さは進行度による

最初の虫歯も二次虫歯も、虫歯の状態には変わりありません。
ですから実際にはどちらの虫歯も深刻なのですが、より深刻な方が考えるならそれは進行度によります。
最初の虫歯も二次虫歯も、起こる症状は全く同じです。

どちらの虫歯も歯の表面に発症し、歯の奥…つまり下に向かってどんどん進行していきます。
このため、最初の虫歯であれ二次虫歯であれ、それが初期段階の虫歯ならそれほど深刻ではなく、
簡単な治療で治せます。一方で、虫歯が進行するほど状況は深刻になっていくのです。

<進行した虫歯はなぜ深刻なのか?>
・治療するのに時間がかかり、治療費や治療期間に影響する
・虫歯の進行に比例して歯がどんどん溶かされていく
・進行した虫歯の治療では、根管治療などの大きな治療が必要になる

虫歯の予防方法

最初の虫歯も二次虫歯も早期治療が大切ですが、もっと大切なのは予防することです。
どちらの虫歯も予防方法は同じですが、二次虫歯においてはそれならではの予防方法もあります。

精度の高い歯磨きをする

虫歯予防の基本となる歯磨きですが、例え1日3回歯磨きしてもそれで虫歯が予防できるとは限りません。
と言うのも、歯磨きにおいて大切なのは頻度ではなく精度だからです。
プラークの除去率が高い精密な歯磨きが必要なため、デンタルフロスを使って歯磨きしましょう。

食生活の改善

頻繁な間食やダラダラ食いは脱灰を促進させ、虫歯になるリスクを高めます。
また、糖の摂取は虫歯の原因菌の働きを活発にさせてしまいますし、
食生活を改善して脱灰と再石灰化のメカニズムを正常な状態にしなければなりません。

定期検診の受診

定期検診では、ブラッシング指導や歯のクリーニングなど虫歯予防につながる治療を受けられます。
また、歯の健康状態を確認するため、例え虫歯になっていても早期発見と早期治療が可能です。
さらに詰め物や被せ物の状態も確認しますが、これは二次虫歯の予防と発見につながります。

セラミック治療(二次虫歯の予防)

詰め物や被せ物をセラミックにすると、二次虫歯を予防しやすくなります。
これはセラミックがツルツルしているためプラークが付着しにくく、さらに接着も剥がれにくいのが理由です。
審美性の高さだけで目立ちがちなセラミックですが、実は二次虫歯を予防しやすい特徴もあるのです。

精度の高い虫歯治療を受ける(二次虫歯の予防)

最初の虫歯治療の際、治療を受ける歯科医院にこだわることで二次虫歯を予防しやすくなります。
ポイントは精度の高い治療を行う歯科医院、状態によっては削らずに虫歯を治療する歯科医院です。
こうした情報は、口コミや歯科医院のWEBサイトを参考にすると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯の深刻さについてまとめます。

1. 問題が多いのは二次虫歯 :虫歯予防が不充分、発見が難しい、歯が失われていくなどの問題がある
2. 虫歯の深刻さは進行度による :最初の虫歯であれ二次虫歯であれ、進行した虫歯が深刻
3. 虫歯の予防方法 :精度の高い歯磨き、食生活の改善、定期検診の受診など

これら3つのことから、虫歯の深刻さについて分かります。
最初の虫歯はともかく、二次虫歯は特殊なケースの虫歯に思う人もいるでしょうが、
実は決して稀ではなく、成人の虫歯治療の多くは二次虫歯によるものです。
近年、セラミック治療を希望する人が増加傾向にありますが、
それは単に審美性を求めるだけでなく、二次虫歯を予防する目的で希望する人も多いのです。