虫歯や歯周病になりやすい人とはどんな人ですか? blog
2019.08.06
杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯や歯周病になりやすい人」です。
虫歯や歯周病へのなりやすさは、人によって差があります。
個人差もあるかもしれないですが、その差が生まれることには明確な原因があり、
それを知ることで虫歯や歯周病を予防しやすくなるでしょう。
「歯磨きをする、しない」など当然のことは除外して、みなさんが分かりづらい部分について説明します。
歯並びや噛み合わせが悪い
歯並びや噛み合わせが悪いと、まず凸凹した歯並びのせいで歯磨きの精度が低下します。
このため磨き残しが多くなり、その分だけ虫歯や歯周病になりやすいのです。
また、噛み合わせが悪いと噛み合わせた時に特定の歯に過剰な負担がかかります。
この時、歯だけでなく歯肉にも負担がかかってしまい、
その影響で歯肉が炎症を起こしてしまうと歯周病になることがあるのです。
さらに、噛み合わせた時に歯と歯が当たらないのも、プラークが剥がれにくい原因になります。
唾液の量が少ない
唾液は細菌を流す役割を担っていますが、その唾液の量は多い人も少ない人もいます。
そして、唾液の量が少ない人は細菌が停滞しやすく、そのため虫歯や歯周病になりやすいのです。
そこで問題となるのが、唾液の量が少ない人の特徴ですが、これはいくつか挙げられます。
まず口呼吸をする人で、口呼吸をすることで口の中が乾燥してしまうのです。
他には水分補給をあまり考えない人で、身体の水分量が不足することで唾液の分泌が抑制されてしまいます。
また、ストレスや緊張状態で交感神経が優位な人も唾液の量が少なく、これは口の中が乾くためです。
銀歯を使っている(二次虫歯)
虫歯治療した歯が再度虫歯になることを二次虫歯と呼びますが、
虫歯治療した際に銀歯の処置をしている人は二次虫歯になりやすい傾向があります。
そもそも、二次虫歯は詰め物の接着が剥がれて隙間が生じることで起こる病気です。
これに対して銀歯は接着が剥がれやすく、また材質的にプラークも付着しやすくなっています。
このためケアが難しく、セラミックを使っている人に比べて二次虫歯が起こりやすいのです。
逆に言えば、セラミックにすることで二次虫歯を予防しやすくなります。
ストレスや疲労が溜まっている
虫歯も歯周病も、その原因菌に感染することで起こる病気です。
そして、これらの細菌に感染するリスクは、風邪などの細菌同様に身体の免疫力次第で高くも低くもなります。
このため、身体の免疫力が低下している人は虫歯や歯周病の原因菌に感染しやすいのです。
では身体の免疫力が低下しているのはどんな人か?…それはストレスや疲労が溜まっている人ですね。
このため、ストレスや疲労が溜まっている人は、虫歯や歯周病になりやすいということになります。
特に歯周病は生活習慣病であり、こうした原因によって発症のリスクが高くなることが多々あるのです。
歯磨きは精度よりも頻度を大切にする
歯磨きにおいて大切なのは頻度ではなく精度です。
極端な話、例え1日5回歯磨きしても精度が低ければ充分な予防効果は得られないですし、
一方で1日1回の歯磨きでも精度が高ければ虫歯や歯周病の予防は可能です。
このため、精度を無視して頻度だけを大切に考える人は虫歯や歯周病になりやすく、
なぜなら精度の低い歯磨きによって常に多くの磨き残しが発生しているからです。
最も、本当に精度の高い歯磨きを心掛けるなら、デンタルフロスの使用は欠かせません。
女性(歯周病)
女性は男性に比べて歯周病になりやすく、
これは歯周病の原因菌が女性ホルモンを栄養源にしているからです。
このため、女性ホルモンの分泌が過剰になる時期において、女性は歯周病になりやすいのです。
特に妊娠時は悪阻の影響で歯磨きもしづらいですし、
妊娠中の歯周病は早産にもつながることから、歯周病の発症には注意しなければなりません。
また、妊娠中に歯周病になると早産だけでなく低体重児を出産するリスクも高くなります。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、虫歯や歯周病になりやすい人についてまとめます。
1. 歯並びや噛み合わせが悪い :歯磨きがしづらく、そのため歯磨きの精度が落ちて磨き残しが多い
2. 唾液の量が少ない :唾液による細菌の自浄作用が失われ、細菌が口の中で停滞しやすい
3. 銀歯を使っている(二次虫歯) :プラークが付着しやすく、セラミックに比べて二次虫歯になりやすい
4. ストレスや疲労が溜まっている :身体の免疫力が低下している
5. 歯磨きは精度よりも頻度を大切にする :精度の低い歯磨きに充分な予防効果はない
6. 女性(歯周病) :歯周病の原因菌は女性ホルモンを栄養源にしている
これら6つのことから、虫歯や歯周病になりやすい人について分かります。
虫歯や歯周病になりやすい人でも、対処次第でそのリスクを低下させることは可能ですし、
一方でこれらの特徴に該当しない人でも、ケアを怠れば虫歯や歯周病になってしまいます。
このため、これらの特徴はあまり深刻に考えすぎず、まずは毎日のきちんとしたケアを心掛けましょう。