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ホワイトニング歯磨き粉よりも、歯科治療のホワイトニングの方が白くなりますか? blog

2019.08.30

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「ホワイトニングの仕組みと比較」です。
ホワイトニングは歯科治療ですが、それ以上に目にするのが市販の歯磨き粉ではないでしょうか。

市販の歯磨き粉の中には「ホワイトニング」の名を冠したものが多く存在し、
値段を比較すれば歯科治療のホワイトニングに比べて遥かに安くすみます。
では、効果においてそれぞれのホワイトニングではどの程度の差があるのでしょうか。


それぞれのホワイトニングは別物

結論から言うと、歯が白くなるのは歯科治療のホワイトニングですが、
それ以前にそれぞれのホワイトニングは比較のしようがない別物と捉えた方が良いでしょう。
と言うのも、それぞれのホワイトニングは使用されている成分が異なるのです。

歯科治療のホワイトニングは文字どおり治療の一つですから、
資格を持つ歯科医にしか取り扱えない薬品を使用します。
市販のホワイトニング歯磨き粉にその薬品は使用できないため、つまり成分自体が異なるのです。

歯科治療のホワイトニング

歯科治療のホワイトニングでは、過酸化水素や過酸化尿素を含んだ薬剤を使用します。
この薬剤によってエナメル質が無色透明になり、まず歯の表面の汚れや着色を落とします。
さらに薬剤から発生した酸素により、角ばった形状のエナメル質が丸みを帯びた形状に変化するのです。

すると、光の乱反射によって変色した象牙質がうつらなくなり、歯が白くなったように見えます。
分かりやすく言えば、「従来透明ガラス状態のエナメル質を薬剤によって曇りガラス状態に変化させ、
マスキング効果によって変色した象牙質をうつらなくさせる」…これが歯科治療のホワイトニングです。

市販のホワイトニング歯磨き粉

市販のホワイトニング歯磨き粉は、歯の表面の汚れや着色を落とす効果しかなく、
そもそも歯磨きで磨けるのは歯の表面のみであり、その奥の象牙質を磨く術はないからです。
ですから、例えばコーヒーやワインの着色で歯が汚れている場合には効果を期待できるでしょう。

しかし、歯そのもの…つまり象牙質が変色している場合には効果がなく、
いくらホワイトニング歯磨き粉で磨いても歯の色に変化はありません。
分かりやすく言えば、市販のホワイトニング歯磨き粉は「歯の表面のクリーニング」です。

歯科治療のホワイトニングの種類

歯科治療のホワイトニングには3つの種類があり、その中から好きな方法を選択できます。
ただし、いずれの種類においてもその仕組みは上記で説明したものと同じです。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングで、歯科医が薬剤を取り扱うため高濃度のものを使用できます。
このため歯が白くなるのも早いのですが、一方で後戻りが早い欠点もあります。
ホワイトニングの種類の中で最も一般的な方法です。

ホームホワイトニング

自宅で行うホワイトニングで、使用する薬剤やマウスピースは歯科医院での受け取りになります。
薬剤の濃度が薄めのため歯が白くなるのに時間がかかりますが、一方で白さが長持ちする長所があります。
ちなみに、ホームホワイトニングではマウスピースの着用が1日2時間必要です。

デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用した方法で、
「早く歯が白くなる」、「白さが長持ちする」のそれぞれのホワイトニングの長所を活かせます。
このため効果を重視して考えれば最もおすすめですが、その分だけ費用も高くなります。

…いずれのホワイトニングも永久の効果はないですが、
ホワイトニングは重ねて行えるため、定期的にホワイトニングすることで白さを維持できます。

おすすめのホワイトニング

歯科治療のホワイトニングと市販のホワイトニング歯磨き粉、おすすめなのは前者です。
そもそも後者は変色した象牙質には全く対応できないですからね。
では、歯の表面の汚れや着色を落とすには、どちらのホワイトニングがおすすめなのでしょうか。

この場合、確かに歯科治療のホワイトニングは必要ありませんが、
ただ後者がおすすめとも言えず、それなら歯科医院で歯のクリーニングを行った方が良いでしょう。
なぜなら汚れや着色を落とすだけでなく、プラークも綺麗に除去できるからです。

まとめ



いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングの仕組みと比較についてまとめます。

1. それぞれのホワイトニングは別物 :含まれている成分が全く異なり、比較する以前に別物
2. 歯科治療のホワイトニング :薬剤の効果でエナメル質を構造変化させ、変色した象牙質をマスキングする
3. 市販のホワイトニング歯磨き粉 :歯の表面の汚れや着色を落とすが、象牙質の変色には対応できない
4. 歯科治療のホワイトニングの種類 :オフィスホワイトニングを含めた3つの種類がある
5. おすすめのホワイトニング :象牙質の変色を白くするには、歯科治療のホワイトニングしかない

これら5つのことから、ホワイトニングの仕組みと比較について分かります。
市販のホワイトニング歯磨き粉は、「ホワイトニング」の名から歯科治療のホワイトニングと比較しがちですが、
それぞれのホワイトニングは全くの別物であり、比較のしようがありません。
市販のホワイトニング歯磨き粉は歯の表面の汚れや着色を落とす効果しかなく、
歯科治療のホワイトニングで行うような象牙質の変色には対応できないのです。