噛み合わせが悪くなる要因は遺伝的なものですか? blog

2019.11.15

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせが悪くなる要因」です。
骨格にはある程度の遺伝的要素もあるため、生まれつき噛み合わせが悪い人もいるでしょう。

しかし、噛み合わせが悪くなる要因は遺伝的なものだけではなく、
そのため例え親の噛み合わせが正常でも子の噛み合わせが悪くなる可能性があります。
そこで、ここでは噛み合わせが悪くなる要因についてお伝えします。

歯並びの悪さで噛み合わせは悪くなる

歯並びが悪いと噛み合わせは悪くなります。
これはよく考えれば当然で、凸凹した歯並びでは正常に噛み合わせることはできないからです。
歯並びが悪い場合、その時点で噛み合わせも悪いということは明らかでしょう。

ただ、だからと言って噛み合わせの改善に矯正をすぐにすすめることはできず、
なぜなら他の要因でも噛み合わせが悪くなっている可能性があるからです。
歯並びが悪いと噛み合わせも悪い、それはあくまで噛み合わせが悪くなる要因の一つでしかありません。

日常の癖で噛み合わせは悪くなる

小さな子供がいる人で小児歯科に通っている人は、
医師から指しゃぶりの癖の改善を指摘されてことはないでしょうか。
実は指しゃぶりや舌で歯を押し出すなどの癖は噛み合わせに影響するのです。

最も、こうした日常の癖が要因となって噛み合わせが悪くなるのは子供だけではありません。
大人でも歯ぎしり、食いしばりなどの癖は歯を摩擦で擦り減らして噛み合わせを悪くさせますし、
頬杖をつく、うつぶせで寝るなどの癖も噛み合わせが悪くなる要因です。

人工物で噛み合わせは悪くなる

人工物とは、詰め物や被せ物や入れ歯やインプラントが該当します。
これらはいずれも歯の代わりとして機能しますが、高さが合わないことで噛み合わせが悪くなります。
例えば被せ物の高さが高すぎることで、他の歯が噛み合わなくなってしまいますからね。

ちなみに、入れ歯やインプラントを使用している人はメンテナンスの通院が定期的に必要になりますが、
それは口の中の健康状態を確認するだけでなく、入れ歯やインプラントの高さ調整の目的も兼ねています。
高さが高すぎる場合はある程度簡単に調整できますが、低すぎる場合は人工物の再製作が必要です。

噛み合わせの悪さを放置すること

噛み合わせの悪さは病気ではなく、そのため治療が健康上において絶対に必要となるわけではありません。
事実、噛み合わせを改善するために矯正を希望しても、その費用は自由診療になりますからね。
しかし、噛み合わせの悪さが元となって病気を引き起こすケースがあることも事実です。

例えば、顎関節症は噛み合わせが悪い人ほど発症しやすく、また重症化もしやすい傾向があります。
また、噛み合わせが悪ければ、噛み合わせた時に特定の歯に負担がかかって歯肉が炎症を引き起こします。
これは歯周病の要因になりますし、歯並びも悪ければプラークが残って虫歯にもなりやすくなるのです。

噛み合わせの悪さの改善方法

噛み合わせの悪さを改善するには、まず噛み合わせが悪くなった要因を特定しなければなりません。
これは大まかに分けると3つのパターンがあり、まずパターンその1は「歯並びの悪さ」です。
この場合は矯正で歯並びを改善することで噛み合わせも改善でき、改善方法として最も一般的でしょう。

次にパターンその2は「人工物の高さ」です。
人工物を使用している人はそれが原因で噛み合わせが悪くなっている可能性があり、
調整によって改善します。パターンその3は「日常の癖」、これは意思によって癖を改善するしかありません。

噛み合わせの状態を知るには

噛み合わせの状態を知るためには自己診断の方法もありますが、
あくまでそれは目安のため、正確に知るためにも歯科医院での診断をおすすめします。
ちなみに、診療科目に「噛み合わせ診断」を設けている歯科医院も多くあるでしょう。

自己診断の方法を学んで確認しても良いのですが、
そこで問題なく正常と診断されても、やはり自己診断では不安もありますよね。
できるだけ歯科医院に行き、医師によって噛み合わせの状態を診てもらってください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせが悪くなる要因についてまとめます。

1. 歯並びの悪さで噛み合わせは悪くなる :凸凹した歯並びでは正常に噛み合わせることは不可能
2. 日常の癖で噛み合わせは悪くなる :子供の場合、指しゃぶりや舌癖で噛み合わせが悪くなる
3. 人工物で噛み合わせは悪くなる :詰め物や被せ物の高さが合わないと噛み合わせが悪くなる
4. 噛み合わせの悪さを放置すること :顎関節症になりやすい、重症化しやすいなどの問題がある
5. 噛み合わせの悪さの改善方法 :要因によって異なる。矯正、人工物の高さ調整、癖の改善など
6. 噛み合わせの状態を知るには :自己診断の方法もあるが、歯科医院での診断が正確かつ確実

これら6つのことから、噛み合わせが悪くなる要因について分かります。
確かに遺伝的要素で噛み合わせが悪くなることはありますが、
そうではなく日常の癖や人工物の高さが要因となることもあるのです。
また、噛み合わせの状態は自分では分かりにくく、正確に知るには歯科医院で診断してもらうべきでしょう。