セラミックにするメリットは、見た目の美しさだけですか? blog
2021.04.19
杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「セラミックにするメリット」です。
セラミックのメリットとして、真っ先に想像するのは審美性の高さでしょう。
だとすれば、人工物の見た目にこだわらない人なら、セラミックするメリットはないということになります。
しかし、あくまでそれはセラミックのメリットが審美性の高さのみだった場合にいえることであり、
実はセラミックにはそれ以外にも様々なメリットがあるのです。
二次虫歯を予防しやすくなる
二次虫歯とは一度治療した歯が再度虫歯になることで、つまり虫歯の再発を意味します。
本来、虫歯治療した歯は詰め物・被せ物で処置されており、患部を細菌の感染から保護するのが目的です。
しかし、銀歯の場合はそれでも虫歯が再発しやすく、その理由として次のことが挙げられます。
- プラークが付着しやすい
- 接着が弱く、保険診療の素材のためサイズに誤差が生じやすい
その点、セラミックはこれら2つの問題が解消されています。
ツルツルした材質のセラミックはプラークが付着しにくいですし、
自由診療のセラミックは患者さんひとりひとりのサイズにあわせて作るため、サイズの誤差が生じにくいのです。
長持ちしやすい
セラミックの寿命は銀歯に比べて長く、
一般的に5年ほどで寿命となる銀歯に対して、セラミックの寿命は倍以上…つまり10年以上になります。
とはいえ、人工物の寿命は素材だけでなくケアにも影響するため、ケアを怠ればセラミックも長持ちしないでしょう。
そのため、あくまで万全なケアをしていることが前提になりますが、
保険診療の銀歯に比べて自由診療のセラミックは、相対的に長持ちしやすいのです。
とくにオールセラミックの場合、年数経過による変色も起こらず、美しさを維持したまま長く使えます。
金属アレルギーが起こらない
セラミックの素材は陶器ですから、日常生活で使用する茶碗や湯呑みと同じであり、
金属を使用していないため金属アレルギーの人でも安心して使用できます。
ただし、これについては全てのセラミックが該当するわけではないので注意が必要です。
セラミックの種類の中にはメタルボンドと呼ばれるタイプがあり、
メタルボンドは中身のフレームに金属を使用しています。
そのため、「金属アレルギーが起こらない」というメリットについては、メタルボンドのみ除外されます。
セラミックのデメリットを解消する方法
セラミックには上記のメリットがある一方で、デメリットも存在します。
そのため、中にはデメリットを理由にセラミックを避ける人もいるでしょうが、
方法次第である程度の解消は可能なため、ぜひ覚えておくと良いでしょう。
費用の高さを解消する方法
被せ物をセラミックにする場合、基準さえ満たしていれば健康保険を適用したセラミック治療が可能です。
この場合、選択できるのはハイブリッドセラミックに限られており、
保険診療のハイブリッドセラミックは自由診療のものに比べて審美性・耐久性で劣ります。
また、そもそもハイブリッドセラミックは比較的安く設定されているため、
自由診療の場合もオールセラミックなどに比べて費用は安くなります。
つまり、ハイブリッドセラミックを希望することでセラミック治療の費用をある程度安くすることが可能です。
強度の問題を解消する方法
セラミックは決して強度が低いわけではないですが、
素材が陶器である以上、あまり強い力で噛むと割れてしまうことがあります。
そのため、単純な強度で比較すると銀歯に劣る部分があるでしょう。
しかし、セラミックの中には強度の高さを特徴としたものも存在しており、
メタルボンドやジルコニアセラミックがこれに該当します。
とくに、奥歯をセラミックにする場合はこれらの種類のセラミックを検討すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、セラミックにするメリットについてまとめます。
1. 二次虫歯を予防しやすくなる :セラミックはプラークが付着しにくく、サイズの誤差も生じにくい
2. 長持ちしやすい :保険診療の銀歯に比べて、自由診療のセラミックは素材の差で相対的に長持ちしやすい
3. 金属アレルギーが起こらない :セラミックは陶器なので金属を使用していないが、メタルボンドだけは例外
4. セラミックのデメリットを解消する方法 :費用を安く抑えるにはハイブリッドセラミックを選択するなど
これら4つのことから、セラミックにするメリットについて分かります。
確かに、審美性の高さはセラミックの最大のメリットになるため、
見た目にこだわらない人はセラミックにする意味がないと思うかもしれません。
しかし、実際にはセラミックにはその他にも多くのメリットがあり、
例えば二次虫歯を予防しやすいなど機能性においても優秀な特徴を持っているのです。
費用の高さこそ欠点であるものの、セラミックには費用に見合った価値があることも事実です。