ホワイトニングはどうやって歯を白くしているのですか? blog

2021.06.25

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

今回のテーマは「ホワイトニングで歯が白くなる仕組み」です。

歯科の治療は痛いというイメージを持つ人も少なくなく、そのため治療内容が気になる人は多いでしょう。


ホワイトニングは審美治療ですから、虫歯のように必須の治療ではありません。

しかし、口元の審美性が高まるのは魅力的ですから、治療を希望する人も多いのです。

そこで、ここではホワイトニングがどのような治療なのかについて解説していきます。
 

歯の変色と象牙質

ホワイトニングの仕組みを知るために、まずは歯の変色について覚えておきましょう。

歯が変色しているのは、表面が変色しているわけではなく、奥にある象牙質が変色しています。

もちろん、歯の表面に着色することなどはありますが、その場合は歯磨きで対処できるでしょう。


しかし、歯磨きで象牙質を磨くことはできません。

歯の表面のエナメル質は無色透明ですから、変色した象牙質がそのままうつってしまうのです。

このように、象牙質が変色している場合に有効なのがホワイトニングです。
 

ホワイトニングの仕組み

上記のように、歯が変色して見えるのは変色した象牙質がうつってしまうのが理由です。

例えるなら、エナメルが透明ガラスになっているため、奥にある象牙質がうつってしまうのです。

そこで、ホワイトニングでは薬剤の効果によってエナメルの構造を変化させます。


元々角ばった形状のエナメル質を、丸みを帯びた形状に変化させることで、

エナメル質が透明ガラスから曇りガラスへと変化、これによって変色した象牙質が隠れます。

さらに、光の乱反射の効果によって歯が白くうつるようになるのです。
 

ホワイトニングの後戻り

ホワイトニングを仕組みから、エナメル質の構造を変化させていることが分かりますが、

このように変化させたものは時間をかけて元に戻ろうとするのが特徴です。

そして、元に戻ることで再びエナメルが透明ガラスになってしまい、白さが失われてしまいます。


これがホワイトニングの後戻りであり、つまり白さを永久に持続させることはできません。

とはいえ、ホワイトニングは重ねて行える治療ですから、

定期的にホワイトニングすることによって白さを維持することが可能です。
 

ホワイトニングの種類

ホワイトニングの施術の方法には3つの種類があります。

「薬剤でエナメル質の構造を変化させる」という仕組みは同じですが、それぞれ以下の違いがあります。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングです。

費用の相場は2~10万円ほどで、歯1本あたりで料金設定をしている歯科医院もあります。

医師が施術するため高濃度の薬剤が使用でき、そのため効果を実感できるのが早いのが特徴です。

ただ、効果が出るのが早い一方で持続期間が短く、持続期間は3~6ヶ月ほどになります。

ホームホワイトニング

自宅で行うホワイトニングです。

費用の相場は2~5万円ほどで、薬剤を浸透させたマウスピースを装着してホワイトニングします。

安全性を考慮して薬剤の濃度が薄めに設定されているため、効果を実感できるまでに時間がかかります。

一方、薬剤がしっかりと浸透するため持続期間は長く、持続期間は6ヶ月~1年ほどになります。

デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用したホワイトニングです。

費用の相場は7~10万円ほどで、とことん白さにこだわる人におすすめです。

2つのホワイトニングを兼ねていることから、効果が出るのが早く、なおかつ持続期間も長くなります。
 

ホワイトニングでも白くならない歯

ホワイトニングは、どのような歯でも白くできるというわけではありません。

以下のケースにおいては、いずれもホワイトニングの効果を期待できません。
 

  • 神経を失って変色した歯
  • テトラサイクリンの影響で変色した歯
  • 詰め物・被せ物・入れ歯などの人工物

 
ホワイトニングできるのは天然の歯に限られており、なおかつその歯が健康であることが前提です。

虫歯や歯周病にかかっている歯もホワイトニングできますが、これらの場合はそれぞれの治療が優先されます。
 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、ホワイトニングで歯が白くなる仕組みについてまとめます。


1. 歯の変色と象牙質 :歯が変色している場合、エナメル質の奥にある象牙質が変色している

2. ホワイトニングの仕組み :エナメル質の構造を変化させて、変色した象牙質をうつらなくさせる

3. ホワイトニングの後戻り :ホワイトニングの効果は永久ではないが、重ねて行うことで白さを維持できる

4. ホワイトニングの種類 :オフィスホワイトニングとホームホワイトニングとデュアルホワイトニング

5. ホワイトニングでも白くならない歯 :神経を失って変色した歯など


これら5つのことから、ホワイトニングで歯が白くなる仕組みについて分かります。

ちなみに、ホワイトニングで白くならない歯に対してはホワイトコートという方法もありますし、

銀歯やレジンなど人工物を白くしたい場合は、セラミック治療で対応できます。