定期検診のためにお金を支払うのは勿体ないように思えます blog

2022.06.15

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「定期検診の効果」です。
むし歯や歯周病を治すために歯科医院に行けば、そのための費用がかかります。

しかし、症状を治すことを考えると、それを勿体ないと思う人はいないでしょう。
では、定期検診はどうでしょうか。定期的にお口の健康状態を診てもらい、
そのたびに費用を支払うのは勿体ないと感じる人もいるのではないでしょうか。

1. 歯を失った場合にかかる費用

歯を失った場合は、人工歯で対処することになりますが、天然歯と近い感覚を求めるならインプラントが最適です。
インプラントは自由診療ですから費用が高く、相場は1本につき30万円ほどになります。
さらに、むし歯や歯周病自体を治療する必要があるため、これらを治すための費用もかかります。

また、インプラントにする場合、骨の状態によってはスムーズに治療に進むことができず、
骨の再生療法や骨移植などが必要になることがあり、これらも自由診療になります。
つまり、歯を失った時の費用は、インプラントを前提とした場合、1本につき30万円以上かかるということです。

2. 定期検診にかかる費用

定期検診の中では、さまざまな予防治療を受けることができます。
その中で自由診療となる治療を受けなければ、1回あたりの費用の相場は3000円ほどになります。
さらに定期検診を年2回受けるとすれば、1年あたりの費用はおよそ6000円ということになります。

ではここで、歯を失った場合の費用30万円と比較してみましょう。
30万円というのは定期検診50年分に相当しますから、たった1本歯を失う場合と比較しても、
定期検診の費用はそれと変わらず、そう考えると定期検診の費用は決して勿体なくはないのです。

3. 定期検診の内容

定期検診では、主に以下のことを行います。

  • お口の健康状態を確認する
  • ブラッシング指導
  • 歯のクリーニング
  • 生活習慣改善のアドバイス

お口の健康状態を確認することで、むし歯や歯周病の有無が分かります。
仮にいずれかの病気が発見された場合は、そのまま治療に進むことができます。
実は、これが定期検診の大きなメリットです。

定期検診を受ければ、歯のクリーニングなどによって、むし歯や歯周病を予防しやすくなります。
しかしそれだけでなく、むし歯や歯周病を早期発見できるメリットもあり、
これらの病気の重症化を防ぎやすくなるのです。

4. 初期のむし歯や歯周病の発見は困難

定期検診を受けなかった場合、初期のむし歯や歯周病の発見は困難になります。
というのも、これらの病気は目立った自覚症状がないからです。
まずむし歯ですが、むし歯には「歯の痛み」という分かりやすい症状があります。

しかし、歯が痛むのはむし歯が象牙質まで進行したためであり、つまり既にむし歯は進行しているのです。
初期のむし歯には痛みがなく、そのため自覚症状することが難しいのです。
次に歯周病ですが、歯周病は静かなる病気と呼ばれています。

それは自覚症状なく進行するのが理由であり、進行してもむし歯の痛みのような自覚症状は起こりません。
そのため、歯周病が発症しても気づきにくく、いつの間にか進行してしまうことが多いのです。
その点、定期検診を受けていれば、これらの病気を発見することができます。

5. 予防歯科との違い

定期検診と予防歯科は区別しづらく、違いが分からない人も多いと思います。
「むし歯を予防するために定期検診を受けましょう」ということもあれば、
「むし歯を予防するために予防歯科を受けましょう」ということもあるため、確かに紛らわしいですね。

そこで解説すると、予防歯科とは診療名ではなく、取り組みを示す言葉です。
「むし歯を予防するための取り組み」を予防歯科と呼び、もちろんそこには歯周病も含まれます。
例えば、むし歯を予防するために食生活を改善しているのであれば、それも予防歯科に含まれます。

ただ、予防歯科には歯科医院で行う治療も含まれており、例えば歯のクリーニングやフッ素塗布が該当します。
このように、歯科医院で行う予防歯科をプロフェッショナルケアと呼び、定期検診もその一つです。
つまり、定期検診は「歯科医院で行う予防歯科の一つ」ということになります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、定期検診の効果についてまとめます。

  1. 歯を失った場合にかかる費用 :インプラントの場合は1本につき30万円ほどの相場
  2. 定期検診にかかる費用 :1回あたり3000円ほど。年に2回受けたとして6000円
  3. 定期検診の内容 :お口の健康状態の確認、ブラッシング指導、歯のクリーニングなど
  4. 初期のむし歯や歯周病の発見は困難 :初期のむし歯や歯周病も、定期検診を受けていれば発見できる
  5. 予防歯科との違い :予防歯科はむし歯を予防する取り組みで、定期検診はその中の一つ

これらのことから、定期検診の効果について分かります。
定期検診を受けていれば、むし歯や歯周病を予防しやすくなりますし、
それだけでなく、これらの病気の重症化を防ぎやすくなります。
歯を失った場合にかかる費用を考えれば、定期検診を受けることは費用の面でもおすすめです。