子どもの矯正をするベストなタイミングとは? blog

2022.08.24

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「子どもの矯正をするベストなタイミング」です。
子どもの歯並びが気になり始めたら、何歳頃から矯正を開始するのがいいのでしょうか?
その子にとってベストなタイミングで矯正を始めましょう。

子どもの矯正を始めるタイミングは二段階

子どもの矯正治療を始めるタイミングは、子どもの成長に応じて二段階あります。
永久歯が生え始める6歳頃から永久歯が生えそろう12歳頃までの第一期治療と、永久歯が生えそろう12~18歳頃までの第二期治療に分かれます。
それぞれのタイミングに合わせた適切な治療法の選択が大切です。

第一期治療「顎の骨の正しい成長を促す」

子どもの矯正を始める目安となるのが、「6歳臼歯」が生えてきた時です。
6歳臼歯は一番最初に生えてくる永久歯のことで、歯並びを考える一つの目安となります。また、この頃は新しく生えてくる永久歯と乳歯が入り混じった時期となり、これを「混合歯列期」といいます。
混合歯列期に顎の骨の成長を正しく促すことで、より効果的な歯並びの矯正が可能になります。
また、指しゃぶりなどの癖が出やすい時期なので、そういった習慣を正していく指導も合わせて行います。

この時期には、主にプレートやマウスピースなどを使って顎の骨を広げていきます。顎の骨の成長を正しい状態に促すことにより、永久歯が生えるために必要なスペースを十分に確保できます。また、顎のバランスを整えることで、その後に続く第二期治療で歯を抜かずに矯正治療ができる可能性が高くなります。

第二期治療「歯自体を動かして並べる」

12歳頃からは「永久歯列期」となり、大人の歯が生えそろってきます。このタイミングを第二期治療と呼び、歯そのものを動かす矯正治療に適した時期です。この時期の矯正は、大人が受けるいわゆる成人矯正と同じで、ワイヤーやマウスピースなどの矯正器具を装着し、永久歯を適切な位置へと移動を促しながら歯並びやゆがみを整えていきます。口元の見た目を整え健康を守ることが目的です。
第一期治療とは違い、顎の骨の成長がほぼ終わったことが確認できてから治療を始めます。顎の骨の成長度合いには個人差があるため、15歳頃から始めるのが適している子もいます。
また、顎の骨に異常がなく歯並びが不揃いな場合は、第二期治療から矯正を開始することもあるため、かかりつけの歯科医院とよく相談して、どのタイミングがその子にとってベストなのかを見極め、治療のステップを決めていきましょう。

子どもの矯正をベストタイミングで始めるメリット・デメリット

第一期治療から始めるメリット

子どもの身体が柔軟な成長段階で第一期治療を始め、顎の骨を十分に広げることができれば、成人矯正時に抜歯をしないで矯正を進められる可能性があります。

また、第一期の矯正で顎骨の成長を正常までコントロールできると、歯列が整った状態で歯が生えてくることもあり、その場合は矯正の必要がなくなります。必要であっても、最小限の期間で矯正を終えることができます。結果として大切なお子さんにかかる治療の負担を最小限にすることができます。

さらに、子どもが多感な時期に矯正器具をつけることで、お友達に何か言われるんじゃないかと悩む親御さんも多くおられます。第一期で行うマウスピースなどの矯正は、家にいる時や就寝時間での使用で矯正が可能な場合もあります。成長過程で行う矯正だからこその大きなメリットと言えるでしょう。

矯正治療自体のデメリット

ワイヤー矯正では虫歯リスクが高まる

歯に固定するワイヤーでの矯正治療は、ワイヤー部分に食べ物が絡みやすく、凹凸により歯ブラシが届きにくくなります。歯ブラシが届きにくいと長時間にわたって食べかすや汚れが付着したままになるため、虫歯になりやすい状態となってしまいます。
虫歯のリスクを少しでも抑えるには、入念な歯みがきや虫歯予防のためのケアが必要となります。

また、唾液には汚れを洗浄する自浄作用の役割や、口内の細菌を抑える抗菌作用といった、歯の健康にとって大切な役割があります。矯正器具を装着していると唾液が歯の隅々まで行き渡らず、自浄作用や抗菌作用といった役割が不十分になってしまいます。それにより、さらに虫歯リスクが高くなることがあります。

子どもにとってストレスになる

第一期治療では、マウスピース式など、比較的痛みや不快感が少ない矯正方法を採用することが多いです。しかし、それでも何もつけてない状態と比べると、装着による違和感がストレスになることがあります。小さな子どもの場合には特にその傾向が強く、矯正器具が正しく装着されずに効果が半減したり、決められた時間に装着できずに効果が得られないなどの問題が起こることもあります。

また、第二期治療では、上記で述べたように矯正による虫歯リスクがあがってしまうため、日常的により丁寧な歯磨きやケアが求められます。
意識を常に高く保ったまま、毎日の歯磨きやケアをしなければならないこともストレスの一つとなるようです。

子どもの矯正のベストなタイミング

子どもの歯並びが気になったら、6歳臼歯が生えるタイミングで相談するのが一般的にはベストと言われます。しかし、お子さんによって適切なタイミングは変わってきますので、歯が生えてきたらまずは一度相談してみることがおすすめです。
歯並びの生え方チェック以外にも、虫歯リスクや正しい歯ブラシの使い方・選び方などもご案内できます。
今すぐでなくとも将来的に矯正の必要性があるかなど、ぜひ相談してみてください。