痛くない子どもの虫歯治療はありますか? blog

2023.10.16

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

今回のテーマは「子どもの痛くない虫歯治療について」です。
「虫歯治療=痛い」というイメージがある人も多いのではないでしょうか。実際、虫歯治療で痛みを感じたことがある人もいると思います。
子どもに虫歯ができてしまったら、どんな治療をするのか、治療は痛くないのか、不安になりますよね。
この記事では、子どもの痛くない虫歯治療についてご紹介します。

子どもの虫歯の特徴

虫歯とは、お口の中の細菌と糖が結合することで酸を作り出し、酸によって歯を溶かすことをいいます。
「毎日一生懸命仕上げ磨きをしていたのに、虫歯になってしまった」こんな経験はありませんか?

虫歯の原因は磨き残しだけではなく、食生活や生活習慣も関係しています。
乳歯は酸への抵抗が弱いため、おやつをダラダラ食べたりジュースを頻繁に飲むことで、虫歯が住みやすい口腔内環境になってしまうのです。

特に歯と歯の間や、デコボコした複雑な形をしている奥歯の咬む面は、汚れが停滞しやすくなっているため、虫歯リスクが高い場所です。

また、乳歯は永久歯に比べて歯質が弱く、歯の厚みも半分ほどしかありません。
神経までの距離も短いため、子どもは一度虫歯になるとあっという間に進行してしまうのです。

虫歯治療で痛みが出るのはどんな時?

虫歯治療の痛みは、虫歯の進行具合によって変わります。
歯の表面(エナメル質)の虫歯であれば、削っても痛みがありません。
エナメル質の下にある象牙質、歯髄(神経)まで虫歯が進行していた場合、削ることで歯の神経が刺激され、痛みを伴います。

つまり、初期の虫歯治療で痛みが出ることはほとんどなく、治療もすぐに終わります。
虫歯が進行すればするほど、歯を削る量が増え、治療も大変になってしまうのです。

痛くない虫歯治療とは

小さい虫歯

前述にもあるように、初期の虫歯治療の場合、痛みが出ることはほとんどありません。
万が一、虫歯ができてしまったとしても、早期発見、早期治療することで、痛みなく治療を受けることができます。

ですが、初期の虫歯は痛みがないため、自覚症状がありません。
そのため、虫歯の早期発見、早期治療には定期検診を受けることが重要なのです。
子どもの大切な歯を守るためにも、3~6ヶ月に1回は定期検診に通うと良いでしょう。

麻酔をする

「子どもの虫歯治療でも麻酔をするの?」と不安に思う保護者の方もいるでしょう。
進行した虫歯の治療では、痛みを伴うことがあります。子どもは痛みがあると歯医者さんに恐怖心を感じてしまい、治療を嫌がってしまいます。
痛みなくスムーズに治療を進めるために、麻酔が必要な場合もあるのです。
麻酔は、注射針を刺す瞬間と麻酔液を注入する時に痛みを感じますが、麻酔の痛みを軽減させる方法があります。

①表面麻酔をする

表面麻酔を塗って感覚を鈍らせることで、注射針を刺した時の痛みを最小限に抑えます。

②極細の注射針を使う

注射針は細いほど痛みが軽減されます。

③麻酔液を温める

麻酔液が冷たいと、刺激で痛みを強く感じることがあります。
人肌程度に温めることで、麻酔液を注入した時の痛みが和らぎます。

④電動麻酔器を使う

電動麻酔器は麻酔液を注入する圧力をコントロールすることができます。
そのため痛みを感じにくく、効果が長く持続します。

麻酔をした後は、2、3時間は痺れた感覚が続きます。
唇や頬を噛んだり、火傷をしないよう注意しましょう。

虫歯進行抑制剤を塗る

フッ化ジアンミン銀という成分の薬剤を塗布することで、虫歯の進行を抑えることができます。
歯を削らず薬剤を塗布するだけなので、初期の虫歯や、低月齢で虫歯治療が困難なお子様に効果的です。

ですが、この治療は根本的に虫歯を治すものではありません。
そのため、虫歯が進行していないか定期的にチェックをする必要があります。
また、薬剤を塗布した部分(虫歯)が黒く変色するため、前歯に使用する際は注意が必要です。

ドックベストセメント治療

これはアメリカで開発された治療法です。
歯を削りたくない人、神経を残したい人におすすめです。

従来の虫歯治療は、虫歯を完全に除去するために、歯を大きく削る必要がありました。
しかしこの治療法は、あえて虫歯を残し、ドックベストセメントを詰めて無菌化させることで、再石灰化の促進を促します。

また、ドックベストセメントは抗菌薬ではないため薬効低下はなく、一度治療すると半永久的な殺菌効果が得られるので、歯の生存率を上げることが可能です。
ドックベストセメントの成分は、銅や鉄、亜鉛、リン酸などの天然ミネラルです。
自然の素材のみでできており、副作用もないため、子どもからお年寄りまで安心して使うことができます。

残念ながら、アメリカでは浸透している治療法ですが、日本では保険適用が認められておらず自由診療になります。
治療には熟練の技術が必要となりますが、当院ではドックベストセメントについても数々の治療実績がありますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたか?
お子さんの虫歯治療では、恐怖心や痛みを軽減し、スムーズに治療を進めることが大切です。医療は日々進化しており、治療法の選択の幅も増えています。

とはいえ、虫歯にならない、虫歯にさせないことが重要です。
歯科医院での定期検診、予防歯科を活用し、大切なお子さんの歯を守っていけると良いですね。