子どもの前歯がすきっ歯や八の字に生えてきた!?矯正は必要? blog

2023.11.17

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

今回のテーマは「子どものすきっ歯や八の字に生えている前歯、矯正は必要?」です。

お子さんの前歯がすきっ歯や八の字に生えていて気になっている親御さんもいるでしょう。 

この記事では、すきっ歯や八の字に生える前歯の原因や治療法について、ご紹介します。

前歯がすきっ歯や八の字に生える原因

上の前歯(真ん中)に隙間があることを「正中離開」といいます。
正中離開になる原因は、先天的な要因と後天的な要因に分類されます。

まず先天的な要因で最も多いのは、上唇小帯の付着異常です。
上唇小帯とは、上唇の裏側から歯茎に伸びているヒダのことをいいます。
上唇小帯は成長とともに付着部位が上に移動し短くなりますが、長いまま変わらないことがあります。
これを上唇小帯の付着異常といい、すきっ歯や八の字に生える前歯の原因となってしまいます。

また、歯の本数が少なかったり、歯が小さいことですきっ歯や八の字に生える原因となることもあります。
生えたての時は前歯に隙間があっても、本来であれば前歯の隣の歯やその隣の犬歯が生える時に、歯を中心に押す力が働きます。
ですが元々の歯の本数が少なかったり歯が小さいと、歯が押されず隙間が開いたままになってしまうのです。

そして後天的な要因は、指しゃぶりや、舌で前歯を押すなどの習癖です。
指しゃぶりは、3歳頃までであれば無理にやめさせる必要はありませんが、4歳をすぎても指しゃぶりを続けていると歯並びや顎の成長に影響を及ぼす可能性があります。
舌で前歯を押す癖も歯に余計な力がかかってしまうため、すきっ歯になりやすくなります。

すきっ歯や八の字に生えている前歯、問題点は?

まず第一に、審美的な問題があります。
前歯の隙間が黒っぽく見えるため、隙間が大きいと歯が無いように見えてしまいます。

また、歯の隙間から空気が漏れるため、発音に支障をきたします。
特にサ行とタ行が発音しづらく、コミュニケーションがスムーズに取れない可能性もあります。

さらに、上唇小帯が邪魔をして歯茎のきわに歯ブラシを当てることが難しく、虫歯や歯肉炎のリスクが高くなるというデメリットもあります。

すきっ歯や八の字に生えている前歯を治すには?矯正は必要?

すきっ歯や八の字に生えている原因が上唇小帯の付着異常であれば、上唇小帯を切除をすることで前歯の隙間が改善される可能性があります。
上唇小帯は顎の成長とともに自然に切れることもあるので、7歳頃までは様子を見ても良いでしょう。

また、習癖が原因の場合は、口腔筋機能療法(MFT)が有効です。
口腔筋機能療法(MFT)とは、お口周りの筋肉を正しく機能させるトレーニングです。
歯並びに関係する舌、唇、頬などの口腔周囲筋のバランスを整えることで、歯並びの改善に繋がります。

このように、すきっ歯や八の字に生えている前歯が乳歯や生え変わりの時期であれば改善する可能性もありますが、永久歯が生え揃ってからでは自然に隙間がなくなることはありません。

永久歯が生え揃ってから前歯の隙間を改善するためには、矯正治療が必要になります。

前歯がすきっ歯や八の字に生えていても、噛み合わせに問題がなければ治療が必要でない場合もあるので、気になる方はかかりつけの歯科医院に相談しましょう。

今回は、すきっ歯や八の字に生えている前歯の矯正治療法「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」の2種類をご紹介します。

ワイヤー矯正

ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に装着し、ワイヤーを通して歯並びを移動させる矯正治療です。
強い力で歯を動かすため痛みを伴うことがありますが、マウスピース矯正に比べて比較的短期間で歯並びを改善することができます。

前歯以外の歯並びに問題がなく、噛み合わせも正常であれば、前歯のみの部分矯正で治すことも可能です。

デメリットは矯正治療中は常に歯に装置がついている状態なので、お口の中に汚れが溜まりやすく虫歯や歯肉炎のリスクが上がってしまうことです。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやヘッドが小さいポイントブラシも併用して歯磨きをする必要があります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は透明で目立ちにくいため、見た目が気になる場合におすすめです。
取り外し式なので、これまでと同じように歯磨きをすることができます。

こちらもワイヤー矯正と同様、前歯のみの部分矯正も可能です。

マウスピース矯正は装着時間を守ることが重要です。
歯を移動させるためには、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があり、食事と歯磨きの時以外は常につけていないといけません。
また、マウスピースの着脱は自己管理となるため、装着時間が短ければ十分な効果が得られません。
矯正治療を円滑に進めるためにも、お子さんが自己管理を徹底できるように保護者の協力が必要不可欠です。

まとめ

いかがでしたか?

すきっ歯や八の字に生えている前歯の治療開始時期や治療法は、それぞれのお子さんによって変わります。

お子さんの歯並びで気になることがあれば、まずは当院にご相談ください。