二次虫歯になりにくいのは、どんな材質の詰め物ですか? blog

2017.08.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「二次虫歯になりにくい詰め物」です。
詰め物をして処置した歯が再び虫歯になることを二次虫歯と呼びます。

実は二次虫歯に悩まされる人は非常に多く、成人の虫歯治療のほとんどが二次虫歯によるものです。
さて、そんな二次虫歯を予防する方法を1つ挙げると、詰め物の材質にこだわることです。
そこで、ここでは詰め物をテーマにして二次虫歯になりにくい材質について説明していきます。

1. おすすめはセラミック

二次虫歯になりにくいのはセラミックの詰め物で、それには3つの理由があります。
1つ目は、セラミックの材質上プラークが付着しにくいという点です。
プラークが付着しにくいことで詰め物を清潔に保てるため、二次虫歯を予防しやすくなるのです。

2つ目の理由は接着が剥がれにくいことです。二次虫歯は詰め物と歯との接着が剥がれ、
そこに隙間が生じることで虫歯菌が侵入するのが要因です。
その点セラミックは歯との接着の相性が良く、隙間が生じにくいことで二次虫歯を予防できるのです。

3つ目の理由は、セラミックは寿命が長いことです。
どの材質であれ、詰め物は人工物ですから使用年数が経つにつれ劣化して、接着の剥がれや破損を招きます。
しかしセラミックは他の材質に比べて格段に長持ちし、ケア次第では10年や20年使用することが可能です。

2. 銀歯が二次虫歯を招く理由

セラミックとは対称的に、二次虫歯が最も起こりやすい詰め物が銀歯です。
銀歯は費用が安いことで希望する人も多いですが、言ってみれば費用の安さだけがメリットの材質です。
そもそも銀歯は歯との接着の相性が悪く、接着が剥がれやすいという欠点があるのです。

また、プラークも付着しやすいことから二次虫歯を招くリスクが非常に高いのです。
材質が金属という点で頑丈そうですし、審美性以外は一見セラミックに勝っているイメージがあります。
しかし、実際には審美性だけでなく機能性においてもセラミックに劣るのです。

3. セラミックの種類

セラミックの詰め物を選択する場合ですが、セラミックにもいくつかの種類があります。
それぞれ特徴が異なるため、自分に合った種類のセラミックを選択してください。

オールセラミック

セラミックの中で最も美しく、最も機能性に長けています。
文字どおり100%セラミックですから、劣化して変色することもありません。
最も、その分費用は高額になるため、唯一のデメリットはその費用の高さです。

ハイブリッドセラミック

これも名前から連想できるとおり、セラミックとレジンが混ざったタイプのものです。
レジンが混ざっているため費用が安く、お手軽なセラミックとして位置づけられています。
保険適用となるものもありますが、その場合は従来のハイブリッドセラミックよりも劣ります。

メタルボンド

見える表側をセラミックで仕上げ、見えない裏側を金属で仕上げた特殊なタイプです。
金属を使用している点がメリットとデメリットを生んでおり、メリットは金属に等しい硬さを誇っていることです。
一方デメリットは金属を使用していることで、金属アレルギーの対象になることです。

ジルコニアセラミック

割れるというセラミックの欠点を補ったタイプのものです。
ジルコニアはダイヤモンドの代わりに用いられるほど硬く、奥歯に使用しても充分な強度を誇ります。
見た目も美しいですが、費用は現状セラミックの中で最も高額になります。

…セラミックにはこれらの種類があります。歯科医院によっては扱っていないものもあるため、
希望のタイプのものがあればそれを扱っているかどうかを歯科医院に確認してください。

4. セラミックのデメリット

二次虫歯を予防できるのは確かにセラミックのメリットですが、メリットだけに注目して選ぶのは軽率です。
セラミックにもデメリットがあるため、メリットとデメリットを把握した上で検討してください。
ちなみに、セラミックのデメリットは費用が高額になることです。

審美性を兼ねたセラミックには健康保険が適用されず、そのため費用は銀歯よりも遥かに高額です。
また、単純に強度だけで比較すれば陶器のセラミックは金属の銀歯に劣ります。
このため、セラミックは欠けたり割れたりする可能性があるのもデメリットです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、二次虫歯になりにくい詰め物についてまとめます。

1. おすすめはセラミック :プラークが付着しにくい上、接着が剥がれにくいので二次虫歯を予防しやすい
2. 銀歯が二次虫歯を招く理由 :プラークが付着しやすく、歯との接着の相性が悪いので隙間が生じやすい
3. セラミックの種類 :オールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミックなど
4. セラミックのデメリット :費用が高額、強度は金属に劣るため割れることがあるなど

これら4つのことから、二次虫歯になりにくい詰め物が分かります。
セラミックは審美性の高さだけが目立ちがちですが、実は二次虫歯を予防しやすい特徴を持っています。
二次虫歯を繰り返して悩んでいる方は、この機に詰め物をセラミックに変えてみてはいかがでしょうか。