歯周病になりやすい生活習慣について教えてください blog

2019.08.14

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯周病予防のための生活習慣の改善」です。
歯周病の予防方法を挙げると、「精密な歯磨き」、「定期検診の受診」、「生活習慣の改善」の3つになります。

このうち、「精密な歯磨き」と「定期検診の受診」は分かりやすいですが、
「生活習慣の改善」は分かりにくく、どこをどう改善すれば良いのかピンとこない人が多いでしょう。
そこで、歯周病になりやすい生活習慣とその改善のポイントをお伝えします。

ストレスや疲れが溜まっていませんか?

ストレスや疲れが溜まると身体の免疫力が低下して、身体の免疫力が低下すると細菌に感染しやすくなります。
歯周病は細菌による感染症ですから、身体の免疫力低下によって感染しやすくなるでしょう。
このため、ストレスや疲労が溜まっている人はそうでない人に比べて歯周病になりやすいのです。

<対処方法>
生活する以上、その中でストレスや疲れを溜めないことはまず不可能だと思います。
ですから、「ストレスや疲れを溜めない方法」ではなく「ストレスや疲れを解消する方法」を考えましょう。
そうすれば、「充分な睡眠」や「趣味よるストレス発散」など、具体的な方法がいくつか見つかります。

タバコを吸っていませんか?

タバコが身体に有害なのは言うまでもないですが、口の中の健康においても同様に害をもたらします。
「免疫力が低下する」、「プラークが付着しやすくなる」などの理由から、
タバコを吸う人はそうでない人に比べて歯周病になるリスクが5倍以上も高くなるのです。

<対処方法>
これは禁煙するしかなく、難しいようなら禁煙外来に相談するのも一つの方法です。
最も、もう何年もタバコを吸っている人は「今更禁煙してもムダ」と思うかもしれませんが、
本当に禁煙すれば歯周病になるリスクを大幅に下げることができ、遅すぎるということは全くありません。

食事はよく噛んで食べていますか?

歯周病の原因菌を含め、細菌を流す役割を担っているのが唾液です。
そして、唾液が最も分泌されるのが食事の時なのですが、唾液は噛めば噛むほど多く出ます。
一方、あまり噛まずに食べると唾液の量が少なく、細菌が流れにくくなってしまうのです。

<対処方法>
意識してよく噛むことはもちろん大切ですが、食材にこだわることも大切です。
やわらかいものばかり食べているとどうしても噛む回数が少なくなり、
栄養バランスだけでなく、よく噛む必要があるものを食材に選んでみてはいかがでしょうか。

緊張状態が続いていませんか?

緊張状態が続くと交感神経が優位になり、そうなると唾液の水分量が少なくなってしまいます。
緊張すると口が渇くのはそのためで、交感神経が常に優位な人は口の中が渇いてしまうのです。
渇いた口の中は酸欠状態になり、歯周病の原因菌が活動するのに最適な環境になってしまいます。

<対処方法>
1日のどこかで、心からリラックスできる時間を作りましょう。
おすすめは入浴で、まず入浴は毎日のことですから、すなわち毎日リラックスできる時間を確保できます。
またゆっくり入浴すれば良いだけなので特に秘訣もなく、誰でも可能で手軽なリラックス方法です。

歯ぎしりや食いしばりの癖がありませんか?

歯ぎしりや食いしばりは歯を傷つけ、摩擦で歯を擦り減らして噛み合わせを悪くさせてしまいます。
噛み合わせが悪くなると噛んだ時に特定の歯に負担がかかり、さらにその下の歯肉にまで負担がかかります。
そうすると歯肉に炎症が起こることがあり、その炎症がきっかけとなって本格的な歯周病に進行するのです。

<対処方法>
自分で意識して行っている癖なら、その癖の改善をしなければなりません。
歯ぎしりや食いしばりは一例で、例えば頬杖も噛み合わせが悪くなる癖の一つです。
睡眠中の癖は無意識なので改善が難しく、マウスピースの着用などで対処すると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病予防のための生活習慣の改善についてまとめます。

1. ストレスや疲れが溜まっていませんか? :身体の免疫力が低下して、歯周病に感染しやすくなる
2. タバコを吸っていませんか? :喫煙によって身体の免疫力が低下して、歯周病になるリスクが5倍高まる
3. 食事はよく噛んで食べていますか? :噛まないと唾液の量が少なく、細菌の流す効果が不充分になる
4. 緊張状態が続いていませんか? :交換神経が優位になると、口の中が渇いて歯周病菌が活発に働く
5. 歯ぎしりや食いしばりの癖がありませんか? :噛み合わせが悪くなり、歯肉に炎症を起こしてしまう

これら5つのことから、歯周病予防のための生活習慣の改善について分かります。
歯周病は生活習慣病であり、文字どおり生活習慣次第で発症のリスクは高くも低くもなります。
逆に言えば、生活習慣に問題がなければ歯周病を予防しやすくなるのです。
歯磨きや定期検診の受診はもちろん大切ですが、改めて毎日の生活習慣を見直してみてください。