銀歯をセラミックに交換する意味 blog

2021.04.05

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

今回のテーマは「セラミック治療」です。

銀歯は費用が安い反面、審美性が低いため、銀歯にして後悔する人も少なくありません。


そんな時、審美性の高いセラミックに惹かれる人が多いのですが、

銀歯とセラミックでは全く特徴が異なるため、審美性だけを理由に交換するのはおすすめできません。

そこで、ここでは銀歯をセラミックに交換する意味について考えていきます。

 

セラミック治療

銀歯をセラミックに交換することをセラミック治療と呼びます。

もっとも、「治療」と表現していますが、文字どおりセラミックに交換するだけですから、

セラミックにするために大きな治療が必要になるわけではありません。


もちろん、セラミックにするための費用は発生しますし、

改めて型を取る必要もあるため、即日セラミックが完成するわけではない点に注意してください。

セラミックも銀歯同様に詰め物・被せ物として使う人工物ですが、特徴は銀歯と比べて大きく異なります。

 

セラミックの種類ごとの特徴

セラミックにする時は、セラミックのタイプを次の4つの中から選択できます。

それぞれ特徴が異なるため、自分に合ったセラミックを選択すると良いでしょう。

ただし、取り扱っているセラミックの種類は歯科医院によって異なります。
 

オールセラミック

セラミックの種類の中でも、唯一100%セラミックでつくられているタイプです。

そのため、全てのセラミックの中で最も審美性が高く、さらに高い機能性を持っています。

性能だけで考えればオールセラミックが最も優れていますが、一方で費用が高いのが欠点です。

 

ハイブリッドセラミック

セラミックの微粒子にレジンを練り込んだタイプです。

そのため、セラミックに含まれているものの、素材としてはセラミックとレジンの中間に位置します。

レジンの影響で長年使用すると変色してしまいますが、費用が安くてお手軽という利点があります。

 

メタルボンド

セラミックの強度における欠点を補ったタイプです。

セラミックは陶器のため強度は金属に劣りますが、メタルボンドはフレームに金属を使用しているため、

他のセラミックに比べて強度が高く、フレームさえ無傷ならセラミックが割れても修復が容易です。

 

ジルコニアセラミック

人工ダイヤモンドを使用しており、メタルボンド同様に強度に優れたタイプです。

特徴だけに注目するとメタルボンドと同じ印象を受けますが、こちらはメタルボンドよりも審美性が高く、

さらに金属を使用していないため金属アレルギーの人でも使用できます。

 

セラミックに共通するメリット

上記で解説したのは、セラミックの種類ごとの特徴です。

一方、以下の解説するのは全てのセラミックに共通するメリットになります。
 

見た目が美しい

セラミックの最大のメリットになるのが審美性の高さです。

ただ白いだけでなく天然の歯に近い光沢も持っていますし、

白さの度合いも調節できるため、自分の歯の色に合った自然な白さを再現することが可能です。

 

虫歯の再発を防ぎやすい

セラミックは茶碗などと同じ陶器が素材のため、表面がツルツルした感触になっています。

そのため銀歯に比べて細菌が付着しにくく、ケア次第で常に清潔に保つことが可能です。

また、サイズの誤差も生じにくいため、患部をしっかりと覆い、虫歯の再発を予防しやすくなります。

 

寿命が長い

銀歯もセラミックも人工物ですから、いくらケアしても永久に使用するのは不可能です。

ただし、素材で比較するとセラミックは銀歯に比べて長持ちしやすく、

とくにオールセラミックの場合はケア次第で10年以上使用することもできます。

 

金属を使用していない

金属を使用していない点は、金属アレルギーの人にとっては最大のメリットです。

もっとも、上記で解説したとおりメタルボンドは金属を使用しているため、

このメリットはメタルボンドを除いたセラミックに共通するメリットになります。

 

セラミックに共通するデメリット

メリットが多い一方で、セラミックにはデメリットも存在します。

セラミック治療を希望する際は、次のデメリットも考慮して検討する必要があります。

 

費用が高い

セラミックは基本的に自由診療になるため、銀歯に比べて費用が高くなります。

もっとも、比較的安いハイブリッドセラミックにする選択肢もあります。

 

割れることがある

単純な硬さ…すなわち強度においてセラミックは銀歯に劣ります。

そのため、あまり強い力で噛むと割れてしまうことがあります。

ただし、メタルボンド・ジルコニアセラミックなど強度に優れたセラミックも存在します。

 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、セラミック治療についてまとめます。


1. セラミック治療 :銀歯をセラミックの素材に交換する治療

2. セラミックの種類ごとの特徴 :オールセラミックは「セラミックの中で最も美しく、機能性も高い」など

3. セラミックに共通するメリット :見た目が美しい、虫歯の再発を防ぎやすい、寿命が長いなど

4. セラミックに共通するデメリット :費用が高い、割れることがある


これら4つのことから、セラミック治療について分かります。

セラミック治療を希望する場合は、まずセラミックに共通するメリット・デメリットを押さえ、

その上でセラミックの種類ごとの特徴に注目して希望のタイプを選択してください。

また、銀歯からセラミックへの交換に限らず、最初からセラミックを希望することも可能です。