もう数年も虫歯を放置していますが、このまま放っておいたらどうなる? blog

2015.10.20

たかが虫歯一本と思い、忙しいことを理由に治療せずに何年も放置してしまっている人がいます。
また、虫歯が進行して神経が死んでしまうと痛みを感じることがなくなるため、治ったと勘違いしてしまいがちです。
そして、痛みがなくなったのでそのままにしておくケースがよくあります。
これは、たかが虫歯とはいえ、放置しておくと口の中だけでなく全身の病気を引き起こす危険性があります。
虫歯を長期間放置しておくことで、起こり得る症状や病気についてご紹介します。
歯を守ることが全身を守ることにも繋がるということをよく知っておきましょう。

虫歯を長期間放置することで起きる症状

虫歯をそのままにしていると病気を抱えたまま生活していることと同じです。
人間には免疫機能があるため大きな疾患にはなっていないだけで、免疫機能が低下したときには細菌が増殖して全身に運ばれることがあります。
命の危険に関わる恐れもあるので虫歯だからといって安心してはいけません。

歯の神経に激しい痛みが生じる

軽度の虫歯であっても、進行して神経まで達すると激しい痛みを伴うことがあります。
人によっては我慢できないほどの痛みになります。痛みを我慢するのではなく、痛い時に治療をしてしまいましょう。

膿が溜まって歯茎が腫れ始める

放置して虫歯が歯の神経を殺してしまうと、顎の骨に膿が溜まって歯茎が腫れ始めます。
歯茎が大きく腫れてしまうと、思うように口が動かせなくなったり、食事をすることにも悪影響があります。
膿が溜まってしまうと、麻酔として歯茎を切開して膿を出さないといけません。

副鼻腔炎を引き起こす

上顎の奥歯は副鼻腔に近いところにあります。
上顎の奥歯の虫歯を放置していると細菌が副鼻腔にまで感染していきます。
そのため、副鼻腔炎になって抗生物質で抑えながら歯の治療を行うことになります。

頭痛になる

副鼻腔炎がひどくなると、副鼻腔の内圧が高まり、周りの神経を圧迫して、頭痛が起こります。
歯痛と頭痛は同時にくると耐え難い痛みになります。それに伴って目が痛くなったり、口臭を引き起こすこともあります。

顎関節症になる

虫歯を放置していると噛み合わせが変化していきます。
噛み合わせが変わることで体調不良に陥ったり、発熱や吐き気を催すことがあります。
また、細菌が顎の骨に感染すると顎骨骨髄炎になってしまう場合があります。
虫歯は細菌による感染症です。そのため、口の中だけでなく身体に感染してしまう可能性があります。

脳梗塞、脳腫瘍を引き起こす

虫歯菌が血管の中に入りこんでしまうと全身に細菌がめぐって脳梗塞、脳腫瘍といった重度の病気になってしまう可能性があります。
細菌によって汚染された血液が脳まで到達するだけでなく、心臓に達してしまえば心筋梗塞の心配もあります。

顔面神経麻痺になる

虫歯の進行によって筋肉が硬直してしまうことがあります。
硬直することで筋肉疲労になると、しびれが出てきたり、思うように顔が動かなくなってしまいます。
ストレスなどにより顔面神経麻痺になった場合は時間が経てば治ることがありますが、虫歯菌が原因であれば顔面神経麻痺は治らず、ずっと続いてしまいます。

虫歯の放置で死に至ることもある

虫歯を長い間放置しておくと細菌が全身に拡散され、心臓をはじめとする腎臓、肺、眼、胃、脳など体のあらゆる組織に影響を及ぼすことがあります。
海外では虫歯が原因となり死に至るという事例も起きています。
実際に敗血症や脳梗塞で命を落としている人がいます。このように歯だけではなく身体の各所に症状が起きてしまいます。
私たちは虫歯を放置することで将来的に身体にも危険が及ぶことを知っておかなければいけません。
特に、環境の変化やストレスにより免疫力が低下している時は危険性が高まります。
虫歯によって全身に不調をきたすことがあり、一度治療したからといって安心できるわけではないことをよく理解して歯の健康についてもう一度考えてみなければいけません。

まとめ

虫歯を放置した後に抜歯をしたとしても、一度歯を抜くと他の歯が抜けていくのも早くなってしまいます。
入れ歯が多くなると味覚が感じられなくなったり、顎の形が変わることで老化を早めることになります。。
そして、運悪く身体に細菌が感染してしまえば、歯科医でなく別の専門病院で治療を受けなければいけません。
基本的には歯が痛くなったらまず歯科医に通うようにしましょう。そうすれば大きな病気になることなく、
健康な歯と身体で生活することができます。面倒くさいからといって放ったらかしにしておくと人生が大きく変わってしまう
ような病気になってしまうことがあるのです。