ホワイトニングは痛いのですか? blog

2016.01.07

ホワイトニングを行うと、その際に痛みやしみを感じることがあり、治療を受けるにおいて、およそ二割の人がそういった症状が起こるとも言われています。
痛みを感じることがある以上、ホワイトニングを検討している人にとっては、それは大きな不安要素になります。
そこで、ここではホワイトニングの痛みについて説明し、その要因と対処についても解説していきます。

痛みの原因

ホワイトニングの痛みは、知覚過敏によって引き起こされます。
歯の象牙質には敏感な神経が通っており、ここが刺激を受けることで、知覚過敏を引き起こします。
それを保護しているのがエナメル質であり、エナメル質が壁の役割を果たして知覚過敏を防ぎます。
しかし、エナメル質が傷ついているなど、エナメル質の壁が不充分だと、知覚過敏を引き起こしてしまうのです。

つまり、ホワイトニングで使用する薬剤が象牙質に浸透してしまうことで、痛みやしみを感じるのです。
このため、当然ホワイトニング剤の濃度が高いほど、感じる痛みやしみは大きなものになります。
この原理を身近なことに例えると、傷口を消毒した時にしみるのと全く同じです。
剥き出しになった象牙質は傷口に等しく、そこに薬剤が浸透することで、消毒時のような痛みを感じます。

痛みを予防することはできるのか

上記で説明したように、知覚過敏による痛みは仕方ないものですし、ホワイトニング自体に支障はありません。
とは言え、実際に痛んだりしみるのはつらいことですし、その対処方法を知っておくことも必要です。
まず、こうした痛みはホワイトニング治療における一つの課題になっているため、今では歯のコーティング剤を薬剤に混ぜるなどして、痛みを抑えてホワイトニングを行う場合もあります。

また、同じような工夫として、やはり痛みを抑える効果のある歯のコーティング剤を、あらかじめ湿布して、ホワイトニングの痛みを抑えるという方法もあります。
また、シンプルな方法としては、薬剤の濃度の調整で痛みを軽減させることもできます。

痛みへの対処方法

ホワイトニング後の痛みは、あくまで一過性のものなので、一般的には24時間以内におさまります。
このため、放置しておいてもいずれ痛みはおさまりますし、我慢できなければ、対処する方法もあります。
基本的には知覚過敏用やフッ素配合の歯磨き粉で歯磨きをすることです。
ちなみに、虫歯予防にフッ素が効果的な点から考えると、大抵の歯磨き粉にはフッ素が含まれています。

また、痛み止めを飲むことでも痛みを抑えることができ、これは歯科医院で処方してもらえることはもちろん、市販の痛み止めを飲んでも効果があります。
それと、ホワイトニング後は歯の保護膜がはがれているため、歯に受ける感覚も敏感になっています。
このため、冷たい物や熱い物を食べると歯がしみることがあり、24時間はこうした飲食を避けてください。

知覚過敏とは何なのか

ホワイトニングの痛みの正体である知覚過敏ですが、これを知るには歯の構造がキーになっています。
歯の中心には神経があるのですが、その神経は、熱さや冷たさの全てを痛みとして発します。
その神経を保護しているのが、象牙質であり、さらにその象牙質を保護しているのがエナメル質です。
しかし、正確には象牙質にも神経が通っているため、象牙質が刺激を受けた際にも痛みを感じます。

本来なら歯の表面にあるエナメル質がそれを防止するのですが、エナメル質が傷ついていたり、欠けてしまっていると、その箇所においては象牙質が剥き出しになります。
そうなると、象牙質がエナメル質に保護されず、直接刺激を受けてしまうことになります。
こうなってしまう症状を、知覚過敏と呼んでいるのです。

痛みによっては歯科医に相談するべき

ここで説明してきたような理由から、ホワイトニングでは痛みを感じることがあります。
しかし、それは一過性のものであるため、通常は24時間以内に痛みがおさまります。
しかし、それ以上の時間が経っても痛みがおさまらない場合は、全く別の原因が考えられます。

このため、痛みが一向におさまらない場合は、それを問題ないと判断せず、すぐに歯科医院に行ってください。
また、痛みの度合いがあまりに酷い場合も、歯科医院に行って相談してみるべきです。
もちろん、自身で行うホームホワイトニングにおいても、こうした際には歯科医に相談することが必要です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングは痛いのかについてまとめます。

  1. 痛みの原因 :知覚過敏によるもので、ホワイトニング剤が象牙質に浸透してしまうことで痛みを感じる
  2. 痛みを予防することはできるのか :特殊なコーティング剤を使って痛みを抑える方法もある
  3. 痛みへの対処方法 :知覚過敏用、もしくはフッ素配合の歯磨き粉で歯磨きする。痛み止めも効果的
  4. 知覚過敏とは何なのか :エナメル質に保護されず、象牙質が直接刺激を受けてしまう症状
  5. 痛みによっては歯科医に相談するべき :24時間経っても痛みがおさまらなければ、歯科医院に行くべき

これら5つのことから、ホワイトニングは痛いのかについて分かります。
痛みやしみを感じるのは事実であり、その原因は知覚過敏によるものです。
特に虫歯などによってエナメル質が傷ついている場合、確実にこの症状を引き起こしてしまうため、ホワイトニングを行う際には、まず口内が健康であること、それを前提にした上で検討してください。