歯と歯の隙間が気になるのですが… blog

2016.04.19

歯と歯の間に隙間ができると言うのは、いわゆるすきっ歯状態のことですが、これを治療するとなると真っ先に想像するのが歯列矯正です。
もちろんそれも選択肢の一つですが、現在の審美歯科治療ではそれ以外の方法で治すことも可能です。
そこで、すきっ歯で悩む人向けにその対策となる治療方法を紹介します。

1. ラミネートベニア

セラミックの治療の一つで、歯の表面にセラミックを貼りつける方法です。
イメージとしては女性のつけ爪を想像すると分かりやすいと思います。
爪の上から綺麗な爪を貼りつけて飾るのがつけ爪ですが、意味はこれと同じです。
本来の歯の上からセラミックを貼りつけることで、美しいセラミックの歯を見せることができるのです。

この時、本来の歯がすきっ歯であれば、セラミックを貼りつけることですきっ歯が解消されます。
セラミックを単に色の美しさとして使用するのではなく、歯の形を変える目的で使用しているわけです。
このため、この方法を使えばすきっ歯だけでなく、歯の向きや長さが気になる人でも同じように対応できます。
セラミックである以上変色もなく、清潔な状態を維持できるのが魅力です。

2. ラミネートベニアの欠点

すきっ歯対策として効果的なラミネートベニアですが、残念ながらどういったパターンでも適応できるわけではありません。
ラミネートベニアができない例を挙げると、隙間が大きすぎる場合です。
ラミネートベニアで対応する場合、どうしても隙間を埋めるために歯が大きくなります。

これは考えてみれば当然のことで、仮に2ミリの隙間を埋めるなら、隙間を作っている両方の歯をトータルで2ミリ分大きくしなければならないからです。
つまり、ラミネートベニアを行うことで元の歯よりも大きな見た目になるわけです。
当然隙間が大きければそれだけ歯も大きくなるため、不自然な大きさになる隙間には対処できないのです。

3. ダイレクトボンディング

プラスチックを使った治療方法です。隙間の部分にプラスチックを埋めることで対応します。
審美治療とは言え、歯の状態によっては保険が適用できることもあるのが利点です。
歯を削ると言った大掛かりな治療が必要ないので、治療自体に抵抗がある人にもおすすめです。
小さな隙間を埋める時に効果的で、治療回数も一度、それも短時間で終わります。

保険を適用させる時は選べる色が少ないものの、適用させない時は個人の色に合わせることが可能です。
歯全体を修正することなく部分的な治療になるため、健康な歯を削る量が少ないのも利点です。
セラミックを使用するラミネートベニアに美しさでは劣るものの、低料金と短期間での治療など、費用も治療内容もお手軽なところが魅力です。

4. ダイレクトボンディングの欠点

特にラミネートベニアと比較した際は、美しさに関する欠点が目立ちます。
まず材質がプラスチックである以上、長期間使用していると変色してしまうことがあります。
具体的には2年ほどで変色が起こり得ますが、修理すること自体は容易です。
また、歯全体に大掛かりな治療を施すわけではないので、お手軽な反面、大きな隙間には対応できません。

また、保険が適用されるケースがあるのが利点ですが、その場合は色の選択肢が狭くなります。
このため天然の歯の色によっては、元の歯と隙間を埋めた部分との色に相違が出ることがあります。
もちろんできるだけ近い色で治療することになりますが、ラミネートベニアには劣ります。

5. 矯正以外の方法の価値

ラミネートベニアもダイレクトボンディングも矯正とは違った方法ですが、歯の隙間に対処する治療を考えた場合、こうした矯正以外の方法も一つの選択肢になるのです。
矯正ほど長期間の治療にならないですし、費用も矯正するよりは安くなります。
また、矯正はあくまで歯並びを正すことが目的なので、歯の色自体を美しくことはできません。

一方ラミネートベニアなら、オールセラミック使用で歯並びだけでなく色も美しく仕上がります。
ダイレクトドンディングで保険が適用できれば、安い費用で短期間での治療が可能です。
つまり、どちらも大掛かりで長期間治療が必要な矯正にはないメリットを持っているのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯と歯の隙間が気になる時の対処についてまとめます。

  1. ラミネートベニア :セラミックを貼りつける方法。隙間はもちろん、歯の色も美しく見える
  2. ラミネートベニアの欠点 :大きな隙間には対処できない。費用も高額になる
  3. ダイレクトボンディング :隙間にプラスチックを埋め込む方法。保険が適用できることもある
  4. ダイレクトボンディングの欠点 :材質がプラスチックなので、長く使っていると変色を起こす
  5. 矯正以外の方法の価値 :歯の色が美しい、手軽など、紹介した2つの方法は矯正で叶わない利点を持つ

これら5つのことから、歯と歯の隙間が気になる時の対処について分かります。
「隙間を埋める→歯の形を治す→歯列矯正」、この流れを考える人がほとんどですが、実際にはここで紹介しように矯正以外の方法で隙間を埋めることができるのです。
隙間だけでなく色も美しいラミネートベニア、手軽な費用と短期間でできるダイレクトボンディング、矯正しかないと考えていた人は、これらの方法も視野に入れて改めて検討してみてください。