そもそもどんな流れで噛み合わせが悪くなっていくのでしょうか? blog

2018.09.18

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせが悪くなる原因」です。
虫歯が多い人についてお話すると、その人も元々虫歯が多かったわけではありません。

永久歯が生えた時点では虫歯など一切ないにもかかわらず、何らかの原因で虫歯になってしまうのです。
さて、噛み合わせの悪さにもこれと同じようなことが言えます。
噛み合わせが良い人でも、何かが原因となって噛み合わせが悪くなります。

噛み合わせが悪くなる原因

噛み合わせが悪くなる原因には、次のようなものが挙げられます。

歯並びが悪い

噛み合わせが悪い原因として多く、なおかつ自覚しやすい原因です。
歯並びが悪くて凸凹していれば、当然綺麗に噛み合わせることはできません。
このため、噛み合わせが悪くなってしまうのです。

歯ぎしりや食いしばりの癖

歯ぎしりや食いしばりを繰り返すと、摩擦によって歯が少しずつ削れていきます。
そして、削れることで歯の高さが低くなり、噛み合わせが悪くなります。
摩擦が原因で歯が削れるという点では、力を入れ過ぎた歯磨きにも同様のことが言えます。

歯科治療

虫歯治療などで被せ物の処置をした場合、それが原因で噛み合わせが悪くなることがあります。
被せ物が他の歯に比べて高い、もしくは低くなれば噛み合わせが合わないからです。
高い場合は削って調整できますが、低い場合は被せ物の再製作が必要になる可能性があります。

入れ歯やインプラント

入れ歯やインプラントのような人工の歯は、治療時に高さの調整を行います。
この調整が不充分だと高さが合わずに噛み合わせが悪くなりますし、
例え合っていても使用する過程で徐々に調整がずれるため、定期的なメンテナンスが必要です。

日常の癖

人間は誰しも何らかの癖を持っていますが、癖の内容によっては噛み合わせに影響します。
例えば舌で歯を押し出す癖があると、歯が少しずつ動いて噛み合わせが悪くなります。
また、頬杖やうつぶせ寝などの顎に負担をかける癖がある場合も噛み合わせが悪くなります。

顎関節症

顎関節症は噛み合わせが悪いと起こりやすい病気ですが、
噛み合わせが良くても起こることがあります。そして、噛み合わせが良い人が顎関節症になった場合、
それが理由で噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。

歯を失ったまま放置している

本来なら、歯を失った場合は入れ歯やインプラント、もしくはブリッジなどで対処しなければなりません。
対処を無視して歯を失ったままの状態にしておくと、失った箇所の前後の歯が移動します。
そうなると歯並びが乱れ、噛み合わせが悪くなってしまいます。

噛み合わせの悪さの治療方法

噛み合わせの悪さの治療方法は一定ではなく、その原因によって大きく異なります。
つまり、治療方法は噛み合わせが悪くなった原因によって全く違うということです。
歯並びの悪さが原因であれば、矯正治療によって歯並びと噛み合わせを改善します。

日常の癖が原因であれば、癖の改善が治療方法になりますし、
就寝中の歯ぎしりなど無意識の癖の場合はマウスピースをつけて対処します。
また、被せ物の高さが合わないのが原因であれば、高さの調整イコール噛み合わせの改善となります。

噛み合わせの悪さで起こる問題

噛み合わせが悪いこと自体は病気ではありません。
しかし病気を招く原因になりますし、口の中だけでなく全身に悪い影響をもたらします。
このため普段から体調が優れないのであれば、その原因は噛み合わせの悪さにあるかもしれません。

・頭痛
・肩こり
・腰痛
・耳鳴り
・目まい
・背中の痛み

…いずれも疲労などで起こる症状に思えますが、これらの症状は噛み合わせの悪さが原因でも起こります。
頭痛や肩こりは、噛み合わせの悪さによって噛む筋肉が悪影響を受けることで起こりますし、
噛み合わせの悪さによって頭のバランスが崩れることで腰痛が起こります。

耳鳴り、目まい、背中の痛みは噛み合わせの悪さで直接起こる症状ではないものの、
顎関節症になることによって起こる…言わば顎関節症がもたらす症状です。
上記の症状が慢性的に起こるのであれば、歯科医院で噛み合わせの状態を確認してもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせが悪くなる原因についてまとめます。

1. 噛み合わせが悪くなる原因 :歯並びが悪い、歯ぎしりや食いしばりの癖、歯科治療など
2. 噛み合わせの悪さの治療方法 :原因によって異なり、例えば歯並びの悪さが原因なら矯正治療
3. 噛み合わせの悪さで起こる問題 :頭痛、肩こり、腰痛、耳鳴り、目まい、背中の痛みなど

これら3つのことから、噛み合わせが悪くなる原因について分かります。
噛み合わせが悪くなる原因は歯並びが悪いからと思っている人が多く、確かにそれは事実です。
しかし、歯並びの悪さ以外の原因で噛み合わせが悪くなることもあります。

例えば「日常のささいな癖」、「被せ物の高さが合わない」などが原因のケースもあるため、
歯並びが良いからといって噛み合わせも良いと簡単に考えてはいけません。
また、噛み合わせの悪さを改善する治療方法はその原因によって異なります。