タバコは身体に悪いものですが、歯の健康にも害をもたらしますか? blog

2020.03.01

杉並区の歯医者さん、浜田山おとなこども歯科・矯正歯科です。

今回のテーマは「タバコが歯にもたらす害」です。

タバコを吸うと身体の健康に害をもたらしますが、それは歯の健康においても例外ではありません。

 

例えば口の中の代表的な病気である虫歯や歯周病、

誰もが予防を意識するこれらの病気も、ただタバコを吸っているだけで発症のリスクが高くなるのです。

そこで、ここではタバコがもたらす歯への害について解説していきます。

 

タバコを吸うと虫歯になりやすい

タバコを吸うと虫歯になりやすく、それにはいくつかの理由があります。

まず、タールが歯にこびりつくことによって歯がベタベタとした感触になってしまい、

付着したプラークがなかなか剥がれなくなることが1つ目の理由として挙げられます。

 

さらにタバコを吸うことで口の中の唾液が減少、これもまた虫歯の原因菌が停滞する要因となるでしょう。

唾液は細菌を流す役割を担っていますから、その唾液の量が減少すれば細菌が流れなくなってしまうのです。

また、ニコチンによって免疫機能も狂わされるため、虫歯に対する抵抗力も不充分になってしまいます。

 

タバコを吸うと歯周病になりやすい

タバコを吸うと歯周病になりやすく、数値で示せば発症のリスクは5倍以上も高まります。

理由としては虫歯の場合と重複しますが、やはり唾液の量が減少することが問題となってしまい、

細菌が流れないこと、口の中が乾燥して歯周病の原因菌の働きが活発になることが挙げられます。

 

また、本来なら歯周病になると歯肉が腫れるという自覚症状が起こりますが、

タバコを吸っていると歯肉の腫れが見た目上起こらなくなり、一見健康に見えてしまうのです。

そのため歯周病の発症に気づけず、タバコを吸わない人に比べて歯周病が重症化しやすくなります。

 

タバコが口の中にもたらす害

虫歯と歯周病が発症しやすくなるのはあくまで一例です。

タバコを吸うことで口の中にもたらしてしまう害は他にもあり、例えば次のことが挙げられます。

 

歯が変色する

歯にタールが付着すると歯が変色してしまい、見た目も悪くなります。

実際、「タバコのヤニで歯が黄色くなった」と嘆く声を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

歯肉が変色する

タバコは歯を変色させるだけでなく、歯肉も変色させてしまいます。

ビタミンCが破壊されることで、歯肉にメラニン色素が沈着して黒く変色させてしまうのです。

 

口臭がする

まずタバコ自体の臭いがするでしょうし、細菌が停滞することによる口臭も起こります。

さらに歯周病が発症すれば、歯周病による口臭も起こってしまうでしょう。

 

口腔がんになりやすい

タバコを吸うとがんになりやすいのは言うまでもないですが、そこで連想するのは肺がんです。

しかしがんにも様々な種類があり、タバコは肺がんだけでなく口腔がんも引き起こしやすくなります。

 

歯に害をもたらす行為はタバコだけではない

歯の健康に害をもたらす行為はタバコだけではありません。

一見何でもないと思えるような次の行為ですが、実はいずれも歯の健康に害をもたらします。

 

睡眠不足

睡眠不足が続けば身体が疲労して、身体が疲労すれば身体の免疫力が低下します。

免疫力が低下すると細菌に感染しやすくなりますから、歯周病の原因菌などにも感染しやすくなります。

 

頬杖

頬杖は癖や仕草の類ですが、これは噛み合わせを悪くさせてしまう行為です。

噛み合わせが悪くなれば口元の見た目が悪くなりますし、歯や歯肉にダメージを与えてしまいます。

 

水分補給をしない

水分補給をしないと身体の水分が不足してしまい、身体はそれを補うため唾液の分泌を抑制します。

そうなると唾液の分泌量が低下してしまい、口の中の細菌が流れずに停滞してしまいます。

 

口呼吸

口呼吸をすると乾燥した空気が口の中に取り込まれ、その影響で唾液が蒸発します。

そのため口の中は酸欠状態となり、歯周病の原因菌が最も好む環境になってしまいます。

 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、タバコが歯にもたらす害についてまとめます。

 

1. タバコを吸うと虫歯になりやすい :「タールの影響でプラークが付着しやすくなる」などの理由

2. タバコを吸うと歯周病になりやすい :「口の中が乾燥して歯周病の原因菌が活発に働く」などの理由

3. タバコが口に中にもたらす害 :歯が変色する、歯肉が変色する、口臭がする、口腔がんになりやすい

4. 歯に害をもたらす行為はタバコだけではない :睡眠不足、頬杖、水分補給をしない、口呼吸

 

これら4つのことから、タバコが歯にもたらす害について分かります。

何事にもメリットとデメリットがありますが、タバコにおいては例外で、その行為に一切のメリットはありません。

タバコを吸えば虫歯や歯周病になりやすくなりますし、特に歯周病は重症化もしやすくなるでしょう。

さらに歯の変色、歯肉の変色、口臭、口腔がんなどの問題も引き起こしてしまいます。

つまりタバコは身体だけでなく、口の中の健康においてもこれだけの害をもたらしてしまうのです。